石木ダム建設断念を 市民団体 「不要不急」と県に要請

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要請書を浦瀬課長(右)に手渡す石丸さん=県庁

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、反対する七つの市民団体が22日、新型コロナウイルス感染が収束しない中でのダム建設は「不要不急」だとして、中村法道知事に県道付け替え道路工事中断と、ダム建設断念を求める要請書を提出した。
 要請書は「石木ダム建設絶対反対同盟」や「石木川の清流とホタルを守る市民の会」など7団体の連名。水没予定地に暮らす石丸勇さん(71)ら8人が県庁を訪れ、県河川課の浦瀬俊郎課長に手渡した。
 石丸さんは「コロナ対策で莫大(ばくだい)な予算が必要。(石木ダムの)予算を組み替えて、難局に対応して」と要請。浦瀬課長は「地域の安心安全の確保は行政の責務で、コロナ対策も防災対策も必要な事業」と答えた。
 また、同市民の会は中村知事に地元住民との話し合いを求める要請書も提出した。今年1~3月、長崎市内で石木ダムの必要性を問うシール投票を実施し、694人中647人が「不要」と回答。民意を真摯(しんし)に受け止めるべきとした。
 二つの要請書について、6月12日までに文書での回答を求めている。浦瀬課長は「内容はしっかり知事に伝える」と述べた。
 同事業では、昨年11月18日、反対住民13世帯の家屋などの物件を含む土地が土地収用法に基づき明け渡し期限を迎えたが、住民は応じていない。