熊本県内の地場銀行、タブレット導入進む 窓口の待ち時間短縮も

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来店客の手続きにタブレット端末を試験導入している熊本銀行の本店=熊本市中央区

 熊本県内の地場銀行が、来店客の窓口手続きにタブレット端末の導入を進めている。伝票記入の手間を省き、利便性の向上や待ち時間の短縮を図る。新型コロナウイルス感染防止の一助にもなるとみられ、ICT(情報通信技術)を使った銀行業務のデジタル化が加速しそうだ。

 熊本銀行は3月から、熊本市中央区の本店でタブレット端末の窓口利用を試行中。入出金や振り込み、税金納付が対象で、利用客は端末の画面に触れて名前や金額などを入力すれば、伝票を手書きしなくても済む。

 同行は「来店したお客の記入負担が減れば窓口業務を少人数で賄うことができ、営業体制を強化できる」と説明。6月から口座開設や住所変更などにも拡大予定。導入店舗を順次増やし、10月には全店で利用できるようにする。

 一方、肥後銀行も9月から、手書き伝票に代わりタブレット端末を使った手続きを全店で順次始める。口座開設やインターネットバンキングなどの申し込みを皮切りに広げるという。運転免許証などの本人確認書類を端末で読み取るため、利用客は名前や住所などの入力が不要になる。

 同行は「手書き伝票の情報は銀行がシステムに入力する必要があり、手続きに30~40分かかる場合もあった。電子化すれば15分ほどで終わる」という。

 IT投資を進める両行とも、新型コロナの感染を防ぐため他者との接触機会を減らす「新たな生活様式」が、業務や金融サービスのデジタル化を後押しするとみている。

 肥後銀行は「支店には、お客との商談を必要に応じてウェブ会議でするよう伝えている。取引先の業務ICT化も支援する」、熊本銀行も「『3密』を避ける社会の要請もあり、インターネットバンキングなど非対面の金融サービスを拡充していく」と強調する。(中原功一朗)