【新型コロナ】横浜市、PCR検査を公開 現状6~7時間の解析、短縮化図る

PCR検査の前処理を行う横浜市衛生研究所の職員=同市金沢区

 横浜市は23日、市衛生研究所(同市金沢区)で、新型コロナウイルスの感染を調べる遺伝子検査を報道陣に公開した。2時間半ほどのPCR検査を含め、結果の解析まで6~7時間ほど要すことを担当者が説明。今後は新たに導入した装置を活用し、時間の短縮や作業の効率化を図るとした。

 同研究所は、医療機関から送られてきた検体の遺伝子検査を実施。検体を検査用と保存用に仕分ける前処理や遺伝子の抽出などを経て、「リアルタイムPCR法」と呼ばれる方法で感染の有無を調べている。

 この日は前処理とPCR検査を公開した。前処理は特別な管理区域で行われ、マスクやガウンを着用した職員が、空気の流れを制御した箱状のスペースで実際の検体を使って作業。検査では検体を装置に取り込む様子などを解説した。

 市によると、市内のPCR検査は17日時点で、医療機関を含め延べ4880人分を実施、このうち同研究所は2484人分を行った。同研究所での検査のピークは4月20~26日の週で1日平均60人分以上を検査したが、減少傾向にある。

 微生物検査研究課の田中伸子課長は「検査者としていったん収束に向かうと実感している」と指摘。第2波などが警戒される中、「(引き続き)対応できる態勢を取る」と話した。

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