ドルトムントの「お買い得補強選手」ベスト10

一時期は深刻な財政難に見舞われたことで知られるボルシア・ドルトムント。しかしそれからの復活は劇的であった。

若く優秀な選手を手頃な価格で獲得し、ビッググラブに高く売っていく。育成クラブでありながらも成績もドイツでトップクラスという恐るべき存在に変貌していった。

『Squawka』は、そんなドルトムントが獲得した「お買い得補強」をまとめているぞ。

マルコ・ロイス

獲得元:ボルシアMG

現所属:ボルシア・ドルトムント

移籍金:1500万ポンド(およそ19.4億円)

この中ではかなり高額な選手ではあるが、その価値は十分あった。ライバルのボルシアMGから2013年に獲得された彼は、欧州屈指のアタッカーとして地位を確立した。

まだ30歳というのが信じられないくらいに怪我の問題を抱えまくっていたが、現在では健康を取り戻している。紆余曲折の末に復帰してきたドルトムントで、現在はキャプテンマークを任されている。

ウスマヌ・デンベレ

獲得元:レンヌ

現所属:バルセロナ

移籍金:1300万ポンド(およそ16.81億円)

フランスで若くして大ブレイクを果たした早熟の天才デンベレ。あらゆるクラブが「まだ様子を見てみたい」と思っている段階でドルトムントが手を伸ばし、かなりお手頃な価格で手にすることができた。

ブンデスリーガでのファーストシーズンでベストイレブンに選ばれるなど大活躍した彼は、1年後に練習ボイコットなどの手段を講じて憧れのバルセロナへ。移籍金は1億ポンド以上になり、ドイツサッカーの歴史上でも最も「凄い取引」の一つになった。

ピエール=エメリク・オーバメヤング

獲得元:サンテティエンヌ

現所属:アーセナル

移籍金:1100万ポンド(およそ14.22億円)

フランスリーグで「点が取れるウイングストライカー」としてブレイクしたオーバメヤング兄弟の末弟は、ユルゲン・クロップ監督の下で純粋な点取り屋に変貌。その冷酷さをピッチ上で十分以上に発揮するようになった。

それから彼は上昇を続けている。世界でトップクラスの破壊的ストライカーとして評価されており、2018年にはアーセナルが5600万ポンドで彼を獲得している。

ジェイドン・サンチョ

獲得元:マンチェスター・シティ

現所属:ボルシア・ドルトムント

移籍金:1000万ポンド(およそ12.93億円)

ドルトムントが行う「若者ギャンブル」の一つとして獲得されたサンチョは、マンチェスター・シティの下部組織で傑出したプレーをしていた選手だった。

ドイツへとやってきた彼はその期待を遥かに超えるような活躍を見せ、価値はすでに1億ポンド以上に上昇。10代で25ゴールというのはブンデスリーガの歴史上最高記録でもある。

イヴァン・ペリシッチ

獲得元:クルブ・ブルッヘ

現所属:バイエルン

移籍金:500万ポンド(およそ6.47億円)

優れたスカウティング能力を備えたドルトムントは、2011年にベルギーから若きペリシッチを獲得した。決してドルトムントで彼は大きな成功を収められなかったが、この『眼』が正しかったことは後の歴史が証明している。

彼はヴォルフスブルク、インテル、そしてバイエルン・ミュンヘンで見事なウインガーとして活躍を続けており、長く世界有数の選手としての立場を確固たるものとしている。

ロベルト・レヴァンドフスキ

獲得元:レフ・ポズナニ

現所属:バイエルン

移籍金:400万ポンド(およそ5.17億円)

現在31歳になった彼は、10年間ほど世界最高のストライカーとして活躍し続けている不世出のタレントだ。ドルトムントは彼の才能を見いだし、かなり安い額でチームへ引き入れた。

ルーカス・バリオスが務めていたエースストライカーの座を奪い取ることに成功し、それからレベルの高いプレーをコンスタントに見せていった。そして後にバイエルンへ引き抜かれ、さらなるステップアップを図っている。

イルカイ・ギュンドーアン

獲得元:ニュルンベルク

現所属:マンチェスター・シティ

移籍金:400万ポンド(およそ5.17億円)

ギュンドーアンは現在ジョゼップ・グアルディオラが率いるマンチェスター・シティで輝かしいプレーをしている。このドイツ代表MFはかつてドルトムントの中盤で創造性を発揮していた司令塔だ。

かなり長い間怪我での離脱を経験したものの、それを乗り越えて復活。ニュルンベルクから獲得された際はなんと400万ポンドに過ぎない移籍金が支払われたのみだった。

マッツ・フメルス

獲得元:バイエルン

現所属:ボルシア・ドルトムント

移籍金:400万ポンド(およそ5.17億円)

2008年にバイエルンからローンでドルトムントにやってきたフメルスは、すぐにネヴェン・スボティッチと強力なパートナーシップを形成し、完全移籍することになった。

ドルトムントでのプレーは彼を世界最高クラスのセンターバックに成長させ、後にバイエルンが3000万ポンドという高値で買い戻した。そして、現在は再びドルトムントに所属している。

ルーカス・バリオス

獲得元:コロコロ

現所属:ヒムナシア・ラ・プラタ

移籍金:400万ポンド(およそ5.17億円)

レヴァンドフスキが台頭する前、このパラグアイ人FWはドルトムントの絶対的エースであった。2009年にまるでギャンブルのように獲得されたが、その実力が証明されるまでそれほどの時間は必要なかった。

ブンデスリーガ2回の優勝を経験し、その中で35ゴールをゲット。3年目のシーズンには怪我もあってレヴァンドフスキにポジションを奪われたが、その貢献度は非常に高かった。

ヤクブ・ブワシュチコフスキ

獲得元:ヴィスワ・クラクフ

現所属:ヴィスワ・クラクフ

移籍金:300万ポンド(およそ3.88億円)

2007年に獲得された「クバ」は、その次の年にクラブの最優秀選手賞を獲得した。ヴィスワ・クラクフから獲得された彼はユルゲン・クロップの下で大きな活躍をし、2回のブンデスリーガ優勝を果たしている。

197試合に出場した後フィオレンティーナへのローン移籍を経験し、それからヴォルフスブルクへ。そして昨年古巣ヴィスワ・クラクフに戻っている。

香川真司

獲得元:セレッソ大阪

現所属:サラゴサ

移籍金:30万ポンド(およそ0.39億円)

ドルトムントは2010年に全く知られていなかった才能の香川真司と契約するという決断を下した。それはあまりにも優れた仕事であったし、これからクラブはスカウト面の強化をさらに進めていった。

日本では素晴らしい活躍を見せていた香川は、ドイツで本当の一流のタレントに成長。クロップ監督の下で大きなインパクトを残し、2012年にはマンチェスター・ユナイテッドへと大きな額で引き抜かれていった。

ウカシュ・ピシュチェク

獲得元:ヘルタ・ベルリン

現所属:ボルシア・ドルトムント

移籍金:フリー

彼がヘルタからやってきたのは2010年。信じられないことにフリーでの加入だった。それからの貢献を考えればそれはあまりにもバーゲンであったと言える。

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それからの10年間ポーランド代表の彼はクラブで欠かせない存在であり続けており、ベテランになってもピッチ内外で大きな役割を果たしている。

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