初めて挑戦したJ1は最下位に終わった。それでも、勝ち点30はJ1が18チーム制となった2005年以降、最下位としては最多(当時)。最終盤まで残留争いを繰り広げた。
前半戦に4連勝を飾って奮闘したが、ロシアワールドカップ(W杯)に伴う5~7月の中断期間を利用して他クラブは大型補強を敢行。ヴィッセル神戸のアンドレス・イニエスタを筆頭に、ビッグネームの移籍加入が相次いだ。結果、下位チームが軒並み残留圏へ浮上。経験値の少ないV長崎は例年以上に激しく移り変わるリーグ情勢に対応できず、J1定着を果たせなかった。
一方で、戦力で劣りながらも攻守で積極的に仕掛ける「長崎スタイル」は高い評価を受けた。FW鈴木武蔵(現コンサドーレ札幌)はキャリアハイの11ゴールを記録。V長崎での1年でステップアップし、翌年にはフル代表に初選出された。
シーズン後にチームを去った高木琢也監督は、長崎が「サッカーのにおいがする街になった」と表現した。毎週、チームの勝ち負けに一喜一憂し、ユニホーム姿の人たちが街中を歩く。指揮を執った6年で、長崎の日常にサッカーが息づいた。
V長崎15周年<14> サッカーが息づく街に 2018年(J1)
- Published
- 2020/05/24 10:27 (JST)
- Updated
- 2020/06/19 12:50 (JST)
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