麒麟・川島明が考えた「タグ大喜利」が一冊の本に! その魅力とはなにか?

麒麟・川島明が芸人仲間の写真に、独特のワードセンスで想像したハッシュタグを付けた投稿「タグ大喜利」。Instagramフォロワー46万人が大爆笑したそのネタの数々をムック化した『#麒麟川島のタグ大喜利』が5月25日に宝島社から発売される。

本の注目点や、人物を撮影する際にどんなことに気をつけているのかを聞いた。

―まず、ご自身のInstagramで披露していた「タグ大喜利」が本になった経緯を教えてください。

川島:始めは、ネタの自主練みたいな形でこつこつあげてたんですけど、それを見ていた宝島社の編集者さんから、すごく面白いから本にしないかと声をかけていただきまして。『あ、そうなんですか!?』ってなって、去年の秋から動いていました。

―『#麒麟川島のタグ大喜利』には、川島さんが撮影したたくさんの芸人さんが登場しますが、ネタ用の写真を撮る際の注意点なのがあったのでしょうか。

川島:これは芸人の悲しい性なんですけど、普通にカメラ向けると、全員笑顔になってしまうんですね。でも笑顔だとタグはつけにくいので、笑った芸人さんには、ほんま心苦しいんですけど「あ、そういうのやめて」って(笑)。「シリアスな顔や、カッコイイ写真を撮らして」っていいますね。

―登場する芸人さんを確認すると、吉本所属ではない方もかなりいるようなのですが、本になるにあたりその部分での苦労などはあったのでしょうか。

川島:本になると、最初から決めていたなら、吉本の芸人で固めるようと思うんですが、おもしろい人優先という形でやっていたので、結構事務所がちがって『どないしよ?』みたいな人も多かったです。けど、宝島社さんが頑張ってくれました。

―撮影した際にこの人は撮りやすい、逆に苦労したという方で特に印象に残っている芸人さんは?

川島:撮るときに、タグをつけるのが楽だなと思ったのは、(なかやま)きんに君のように、普段と芸人のときの格好が違う人ですね。どこにでもいそうな普通の格好なので、タグもつけやすかったです。

逆にEXITのりんたろー。くんは普段でもりんたろー。感丸出しのキャラなので、情報量が多い写真になってしまいました。EXITをEXILEに例えるネタはベタでファンの人も例えるので、それと被らないようにするのが腕の見せどころでした。

―撮った瞬間に「これは渾身の出来だ!」と確信したカットはありますか?

川島:これは小峠(英二)さん。とりあえず撮らせてくれと言ったんですけど「なんだよ!? ドッキリか?」と不信感丸出しで、その「なんだよ!?」の人を疑っているときの表情の写真がとれたのがよかったですね(笑)。一発OKでした。あとは小杉(竜一)さんですね。

―個人的にですが、千鳥の大悟さんもかなりいい感じに、スナックとかにいそうな人になっていると思うのですが?

川島:そうですね、すべての写真が気に入ってますが、小峠さんと小杉さんと大悟のは別格ですね。大悟の写真に関してはハッシュタグに使うとかではなくて、あれは本当に大悟が博多の屋台でいい感じに芋焼酎を飲んでたので、思わずシャッターを押してしまったものです。過去最高にイイネがついた男ですね、あの写真一枚で芋焼酎のCM決まるんじゃないかと思いました(笑)。

―お気に入りのタグを教えてください。

川島:アンガールズ田中(卓志)さんにつけた「#ポップコーンになれなかったトウモロコシの不発弾」です。これは自分でも自信があったし、コメント欄でも「すごい!」と言われましたね。

―ネタはロケバスなどで考えることが多いそうですが。

川島:ネタは漫才もそうなんですけど、移動中がいいんですよ。雑音があるのが一番やりやすい。あとロケバスが移動中に、自分だけが作業してて、頑張っている感があると、「すげえカッコエエな!」とう感じでバンバン作業がはかどります。

―今後、タグ大喜利用に撮ってみたい方はいらっしゃいますか? 芸人さん以外でも構いません。

川島:大前提として、自分が心からファンで、心から好きな人を入れているので、あまり親しくない人はいれないとは思います。あと、戸田恵子さんがずっと「私を出してくれ!」と言ってらっしゃるんですが、(ネタを攻めすぎて)事務所間で問題になるのは困るので、「もし出るのだったら戸田さんが事務所を移籍してもらうしかないです」とは、会うたびに言っています(笑)。

―そういえば、相方の田村裕さんはまだネタになっていないようですが?

川島:相方は入ってないんですけど、実はこの本のどこかに隠しています。裏技を使ってください、どこかに田村います」

―新型コロナウイルス感染拡大防止のために、現在も地域によっては外出自粛などが続いていますが、家にいることも多いファンや、本を手に取ってくれる人に向けてPRをお願いします。

川島:この本を書くことができたので、4月は全部仕事とかはなくなりましたが、その分この本に笑いをぶつけられたんですよ。なので、当初の予定よりもタグも増えているし、ボケもめちゃめちゃ増えています。それなのに値段は据え置き。川島の全力が果汁100%どころの騒ぎじゃなくて、果物をぶつけている感じなので、ぜひ受け止めて欲しいです!

© 株式会社ジェイプレス社