【動画インタビュー】本宮泰風(俳優) - 『日本統一』という作品自体が生き物。統一してからもいろんなことがあると思う。

監督をはじめ全てのスタッフは自分が声を掛けて集めてきたメンバー

みづき:では、本宮さん、お願いします!

本宮:よろしくお願いします。

みづき:うわ〜! ……ほ、本物〜!(拍手)緊張してます!はじめまして、みづきあかりです。今日はありがとうございます。

本宮:はじめまして、本宮です。よろしくお願いします。

みづき:前回のRooftopのインタビューではメールで回答をしていただいたのですが、今回は、よりファンの人に届くように動画で、生の氷室蓮司/ 本宮泰風の良さをアピールしていただきたいと思います!

本宮:はい。わかりました(笑顔)。

みづき:前回のインタビューで、他の任侠映画と『日本統一』ではどういったところが違うと思いますか?という質問に対し、「スタッフ、キャストの団結力」とお答えいただきましたが、これは、「言葉で言わなくても阿吽の呼吸で成り立っているな」という関係性があるということでしょうか。

本宮:これはちょっといろんな事情があって。実は『日本統一』は途中で制作会社が変わったんですよ。そのときに、監督をはじめ全てのスタッフは自分が声を掛けて集めてきたメンバーなんです。なので、本当に「この人こそ!」と思ったメンバーで撮っているんです。普通そういったところは俳優が意見を言えるものではないので、なかなかこんな現場はないと思います。

みづき:作品を観ていて、「作風が変わったな」とは感じませんでした。制作会社が変わるという大変なことがあっても、世界観がしっかりと守られていることにびっくりしています。

本宮:みんなプロなんで、上手くやってます(笑)。

みづき:監督さんも代わられていますよね。それぞれの監督さんの細かい個性とかは出ているとは思いますが、そういうところも演者さんが調整をして作風が変わらないように工夫をされていたりするのでしょうか。

本宮:演者の方は意識していないと思うんだけど、監督だったり、編集の人間だったり、そういう人たちは今までのものを大事にしつつ……と考えてやってくれています。

みづき:今、もう7年間もやられているということで。

本宮:え、7年?6年じゃない?……7年目?!

みづき:はい。2013年からです。

本宮:もうそんなになるんだ…(笑)。

みづき:1回ごとの出演者数もかなりすごいと思うんです。後ろについている沢山の方だったりとか、殺されていく方だけでもすごい数だと思うんですけど、1作品につき最大でどのくらいの方が関わっているんですか?

本宮:100人くらいかな。エキストラ含めたらそれ以上かもしれないです。

みづき:1作品の制作期間はどのくらいの期間になるんですか?

本宮:4日間ですね。

みづき:えっ!4日間ですか!? もっと1ヶ月くらいかかってると思ってました。

本宮:かけようと思えばいくらでも時間はかけられるんだけどね(笑)。いろんなことを計算して合理的にできるように台本を作っているんです。でも夜中の12時を過ぎることはないし、みんな睡眠時間もちゃんととれてます。

みづき:素晴らしいですね……!

本宮:限られた状況の中でやると、優先順位というのが大事になってきて、「何を優先するか?」と考えていくと意外とうまいことできるんです。

ほとんど台本を読まない小沢仁志

みづき:殺し合いの続くシーンの中でクスッと笑える、緩やかなアドリブシーンがあるからバラエティーとしても観ていけるような気がします。川谷会長との飲食シーンだったりはアドリブがあったりするのかなと思うんですけど、それ以外にも演者さんによって細かく入れてくることもあるんですか?

本宮:ありますあります。好きにやってますね、基本的に。好きにやらせてくれる監督なんで、「使う、使わないは別としてやってみろ」という状況を作ってくれるんです。

みづき:本宮さんは他の任侠映画の現場もご経験されていると思うんですけれども、こういったアドリブも挑戦しやすい場面っていうのはよくあることなんですか?

本宮:いや、あんまりないんじゃないかなぁ。小沢(川谷雄一役:小沢仁志)さんでしょ? 特にひどいの。

みづき:ひどいのって!(笑)

本宮:小沢さんはほとんど台本も読まないし、なんとなくやるだけやって……監督もカットがかけられないような感じになってて(笑)。

みづき:「ああ、アドリブやってる」ってわかるくらい、先陣切ってやってらっしゃいますもんね。

本宮:自分の役割はそこだ! って思ってくれているんで。

みづき:今の聞くとまた……良いですね! 日本統一って!

日本統一の完結まで

みづき:前回のインタビューで、これはズルいと思った答えがありまして。「日本統一は完結までシナリオはできているんですか?」という質問に対して「できているような、できていないような感じ」ということだったんですけど、これはいかがでしょうか?

本宮:ここまで長く続いてくると、日本統一という作品自体が、なんというか…生き物みたいな感じになってて。途中から新しく俳優さんに加わってもらったりしてる内に、「この人が入ったことでこういう風に変わっていくんだ!」ってまた新しくイメージが湧いてきて、方向性が変わっていったりするんで。「なんとなくこんな感じかな」って最初は思ってたけど、だんだんいろんなイメージができるようになってきたんです。逆に、固定しないで成り行きに任せて……という意味で結末はあるような、ないような……っていう。

みづき:もともと始められた時は「完結」っていうのができていて、それに向かっていくような感じだったんですか?それとも、1本1本を撮りながら完結へ向かっていくような形だったんでしょうか?

本宮:1本1本を撮りながら、タイトル通りに日本統一をするっていう風に簡単に考えてたところはあるんですけど。あんまり言うとアレなんだけど…(笑)「誰が統一するか」って言うのもあるし。別に主役だからって最後まで生きてるとは限らないし。そのへんはフリーに考えてるんで。

みづき:ファンの方から、「もういっそ日本統一はしないでほしい!」みたいな意見もありますが、そういったファンの声を聞くと揺らいでくる部分はありますか?

本宮:あるね。そういう人たちって統一したら終わりだと思ってるから、「統一しないでくれ!」っていってるわけでしょ?でも俺は「統一したら終わりなの?」って思ってるところもあるし、統一してからもいろんなことがあると思うし。そこらへんはちょっと、この先どうなるかなっていう(笑)。

予想外に可愛らしいプライベート?!

みづき:楽しみです! 本宮さんは意外にもお酒が飲めないと伺っているんですけれども、全く飲まれないんでしょうか?

本宮:全く飲まないですねぇ。今は。

みづき:禁酒というか、断酒されたということですか?

本宮:断酒というか…なんとなく飲まなくなって。若い頃は飲んでたんだけど、もう二十何年飲んでない感じかなぁ。

みづき:じゃあ、作品中で飲んでるウイスキーはお茶なわけですね。

本宮:いや………(笑)。

みづき:えっ?!

本宮:お茶でもないしお酒でもない、秘密の飲み物(笑)。

みづき:そうなんですね(笑)。イメージに反して甘いものがお好きらしいんですけれども、好きなスイーツを教えてください。

本宮:なんだろう。チョコレートとか。今もこのへん(目の前のテーブルを指差しつつ)にお菓子がたくさんあって。

みづき:………可愛らしいですね。『日本統一』はまさに今すごく人気があるじゃないですか。私自身も人からの口コミで聞いて、観たらハマってしまったんですけど。そのくらい、人につい宣伝したくなっちゃう作品だと思います。実際に街で「氷室だ!」みたいに声をかけられることは増えましたか?

本宮:そうですね。役者の人ってみんなそうだと思うんだけど、声を掛けられる役名で世の中の人がなにをよく観ているかがわかるんですよね。だから今は「日本統一」を観て声を掛けてくる人ばっかりです。

みづき:声を掛けてくるのはどういった年齢層の方が多いですか?

本宮:俺は、ちょっとやんちゃな若い男の子とかが多いかな。

みづき:先ほど4日間で撮るとおっしゃってましたが、その4日間はほぼ氷室状態だと思うんですけれど……。

本宮:いや、そんなこともないよ(笑)。

みづき:もしかしたら、激しいシーンが続いたりするとプライベートでも“荒くれ氷室蓮司状態”があるのかなと思いまして(笑)。

本宮:ない! ないよ!(笑) ムカついちゃったら殺しちゃったりしないよ(笑)。キャストも、山口(田村悠人役:山口祥行)なんかは高校時代からの友達だし、小沢さんも何十年も可愛がってもらってるし、侠和会のメンバーも昔からの仲なんで。役のまんまの状態っていうのはみんなないんじゃないかな。でもなんとなくプライベートと作品の中の立ち位置って意外と近いところがあります。

みづき:キャラ付け的なところですか?

本宮:そうそう、氷室と田村は昔からの幼馴染だったとか。自分と山口は本当にそんな感じだし。侠和会のメンバーも昔から仲良い子たちなんで。

みづき:プライベートな関係性も作品の中に取り込めるのはすごく良いですね。

本宮:そういった意味では、みんな自然にやりやすいんじゃないかな。

日本統一外伝は本編を観てくれている人がより楽しめるように

みづき:『日本統一外伝』も特殊だと思うんです。本編以外のところで作っちゃうって。あれ自体も、36話に続くストーリーでもあるし、いろんなストーリーを紐づける過去のことなども盛り込まれていて、35.5話くらいの内容だったと感じました。

本宮:それは嬉しい見方をしてくれていますね。

みづき:そういった部分も本宮さんが先ほどおっしゃっていた、作品が生きていて「これが作れる!」「これを入れたほうがいい!」という後付けで作ったものなんだろうなと思っちゃったのですが。

本宮:本当にその通りです。スピンオフっていうのはみんな別物にしたがるけど、『日本統一』では本編をずっと観てくれている人を大事にしようっていうところがあって。本編を観てくれている人がより楽しめるように、っていうのは意識して作ってますね。

みづき:私が思っていたスピンオフのイメージではなかったのでびっくりした作品でした。もうひとつびっくりしたものがありまして、本宮さんと山口さんの高校時代のシーンは、ちょっと……無理があるかなって(笑)。

本宮:(笑)。あれは本当は若い子を使ってやる予定だったんだけど、なんか面白いんじゃないかって。それで山口と相談して、「どうする?」「やっちゃう?」って。

みづき:その判断、素晴らしいと思います!

本宮:ちょっとふざけすぎかな、とも思ったんですけど(笑)。

最後に

みづき:25日にいよいよ39話が出るということで、見どころを教えてください。

本宮:39話は新しいレギュラーキャラクターが出てくるんで、今までの流れがちょっと変わっていくかな。

みづき:また楽しみですね!

本宮:楽しみにしていてください!!

みづき:あと…すみません。これは私からのお願いなんですけど。もし今後、撮影があったら私を…チョイ役でもいいので使ってもらえないかなと思いまして。

本宮:全然、それはもう、来てくださいよ!

みづき:え〜!!!!!(驚)

本宮:「任侠女子」に任命するので。任侠作品を広める活動をしていただければと。

みづき:本当ですか⁈!! 嬉しいです! 是非、よろしくお願いします!

本宮:お願いします!

みづき:最後に、これを読んでくださっている読者様、そして応援してくださっている皆様に、一言お願いします。

本宮:「日本統一」を観てくださっている皆さん。いつもありがとうございます。今後も、皆さんに楽しんでいただけるように面白い作品を作り続けていこうと思っています。よろしくお願いします。今日はありがとうございました!

みづき:これからも、私たちファンを、存分に楽しませてください!今日は本当にありがとうございました!

あとがき(インタビュアー:みづきあかり)

インタビューを終えた後も時間を気にすることなく、いろんなお話をしてくださった本宮さん。

本宮:普段ご飯を食べに行っても、ここロケ地に使えるかな?とか、役者のプライベートもよく知ってるから、こいつにはこんな芝居をやらせようとか…「一年中日本統一のことを考えてます。」だから前回のインタビューでライフワークだと言いました。

もうこれが聞けただけでも最高じゃないでしょうか? 私たちが日本統一に魅了される理由は、きっとこの情熱にあるのだろう。と感じた瞬間、もっともっと作品が好きになりました。間違いなく任侠映画界に革命を起こす「日本統一。観るなら今です!!!

みづきあかり(https://twitter.com/mizukiakari1001)

『日本統一39』5月25日リリース

近日YouTubeにて「日本統一」が贈るスペシャルな動画も配信!

ここでしか見れない企画もお楽しみに!

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