【新型コロナ】海の家は完全予約制 神奈川県が今夏の海水浴場運営案提示

 今夏の海水浴場を巡り、神奈川県は県内13市町村と関係団体に対し、開設した場合の新型コロナウイルス感染防止策のガイドライン案を示した。「砂浜に目印を設置して人の間隔を確保」「密集を避けるため、海の家の利用は完全予約制」など厳しい内容が盛り込まれ、「完全に順守できなければ、開設しないようにしていただきたい」としている。

 案では各市町などの開設者にイベント中止などを求め、海の家営業者には予約制やテーブル・いすの間隔確保を要求、来場者の行動例には会話を控えめにすることなどを記した。

 県は、専門家の意見を聞くなどしてまとめた案を21日に、海水浴場関係者約30人が集まった会議で提示。関係者からは「厳しい」との声が上がる。藤沢市の片瀬東浜、片瀬西浜・鵠沼の関係者は「県が示した高いハードルをクリアできるか、今まさに検討している最中」と説明。県海水浴場組合連合会の増田元秀副会長は「ガイドラインは厳しく、開設しない決断を強いるような内容」と受け止める。

 今夏の海水浴場を巡っては、茅ケ崎市が唯一、「サザンビーチちがさき海水浴場」の中止を決めている。

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