世界一になれなかったベストチーム MLB公式サイトが特集

レギュラーシーズンで圧倒的な強さを見せたチームが勝ち上がるとは限らないのが、メジャーリーグのポストシーズンの面白さである。史上最多のシーズン116勝を記録した1906年のカブスと2001年のマリナーズがともにワールドシリーズ王者となっていないのが、その代表例と言えるだろう。メジャーリーグ公式サイトのウィル・レイッチは、「世界一になれなかったベストチーム」として11チームを紹介している。

昨年のアストロズは、シーズン107勝、地区制導入後では歴代3位となる得失点差+280を記録したにもかからず、ワールドシリーズでナショナルズの前に敗退。ジャスティン・バーランダー、ゲリット・コール、ザック・グレインキーという球史に残る強力三本柱を擁しながら世界一にはなれなかった。

近年では、2017年のドジャースも104勝、得失点差+190という強さを見せながら、世界一にはあと一歩届かなかった。3勝3敗で迎えたアストロズとのワールドシリーズ第7戦、先発のダルビッシュ有が5点を失って2回途中で降板したのは記憶に新しい。

2004年のカージナルスは、アルバート・プーホルス、ジム・エドモンズ、スコット・ローレンという強力打線にシーズン途中でラリー・ウォーカーを加え、105勝、得失点差+196を記録。しかし、ワールドシリーズではレッドソックスの勢いにのまれ、1勝もできないまま敗退となった。

2001年のマリナーズは、オフに退団したアレックス・ロドリゲスに代わってイチローが加入し、そのイチローやブレット・ブーンの活躍もあって史上最多タイのシーズン116勝を記録。得失点差は+300に達した。ところが、ポストシーズンではリーグ優勝決定シリーズでヤンキースの前に敗退。マリナーズがポストシーズンに進出したのは、現時点ではこの年が最後である。

レイッチが選出した残りの7チームは以下の通り。

1988年アスレチックス(104勝・得失点差+180)
1969年オリオールズ(109勝・得失点差+262)
1963年ヤンキース(104勝・得失点差+167)
1954年インディアンス(111勝・得失点差+242)
1946年レッドソックス(104勝・得失点差+198)
1931年アスレチックス(107勝・得失点差+232)
1906年カブス(116勝・得失点差+323)

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