大きな固定費である住宅ローン。支払いに不安を感じたときの対処法とは?

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収入が減ったらまず固定費を見直す

全国にわたる緊急事態宣言が発令され、コロナ禍による収入減が幅広い業種に広がっています。当面の収入が確保されている方でも、これから業績悪化による残業代やボーナスのカットに見舞われる可能性があります。

特に今回の不況は、ウイルス感染防止のための行動自粛による需要減が要因ですから、終わりが見通せず、長期化するほど悪化することを考慮しなくてはなりません。

そこで本稿では、長期にわたる固定費である住宅ローンを見直すための方法をご紹介します。生活が苦しくなると日々の節約に目が向き、教育費や保険料、住宅ローンといった固定費の見直しは、面倒くさいと思ったり、大がかりで手間に感じたりと、後回しになりがちです。

しかし、大きな固定費は一度見直すと効果が長く続きます。心とお金のゆとりがあるうちに着手すると良いでしょう。

住宅ローンが払えそうにないときは、とにかく早く相談を

最初にお伝えしたいのは、住宅ローンというものは払えないと感じてから限界を迎えるまでの期間が、想像以上に早いということです。

一般的に住宅ローンの返済額は、収入の20%~30%程度を占めています(返済額が収入の30%程度になるよう上限を設けているため)。

仮に3カ月滞納すれば、返済額は収入の9割前後となり、生活を圧迫します。だからこそ払えないと思ったら、なるべく早く借入先の金融機関に相談することが大切です。

幸い、現在は金融機関も新型コロナウイルスの影響を鑑みて、返済期間の延長など見直しに応じるよう対策を講じているところもありますので、早めに相談しましょう。

住宅金融支援機構のフラット35は、返済延長による返済額軽減策も

例えば、住宅金融支援機構では、フラット35の返済期間を延長することで、月々の返済額の負担を軽くするなどの特例を設けています。

具体的には
__(1)全体の返済期間を延ばすことで、月々の返済額を少なくする方法
(2)一定の期間月々の返済額を少なくする方法
(3)ボーナス返済額を見直しする方法__

などがあります。

(1)と(2)は返済期間が後ろに延びることで、月々の返済額の負担は軽くなります。返済期間が延びた分、支払総額(元金+利息)が増えるので不安に感じるかもしれません。

しかし、現在の金利水準は低く、家族が住む家を確保するためのお金と考えれば、ほかの選択肢よりベターです(例えば、家を売却してローンを返済しても、新しい住居の家賃が必要になるなど)。

(3)はボーナス返済の金額等を変更する方法です。ボーナス返済を取りやめて、毎月返済だけにすることも可能です。その分毎月の返済が増えるので、あわせて返済期間の延長を検討するのも一考です。

この特例の対象者は、勤務先の業績悪化による収入減や解雇に見舞われた方や、病気で返済が困難になった方です。

これらに加えて、住宅ローンの年間返済額が年収に対して1/4以上になった場合などの条件があります。こうした収入条件等はそれなりにややこしいので、詳しくは住宅金融支援機構に確認しましょう。

民間銀行はそれぞれの救済策あり

また、民間銀行では返済中の住宅ローンに対して、借入期間の延長に伴う毎月返済額の軽減や、元金返済を据え置きすることで、利息だけ支払う方法などで対応してくれるところもあります。ご自身の借入先の金融機関ではどんな軽減措置があるか、確認しておくと安心です。

教育費や住宅ローンというのは、家族への思い入れがあり最後まで何とか払い抜こうとするため、ほかの生活費が足りなくなる事態に。しかし、その不足をカードローンなどで賄ってしまうと、住宅ローンさえ返済できなくなる危険性があります。

なぜなら、カードローンの金利と住宅ローンの金利の差は年10~15%程度と大きいため、最初は少額の借り入れであっても、あっという間に残高が膨らんでしまうからです。繰り返しになりますが、大事なのは早めに相談に行き、できる手を打つことです。そうすれば、必ず何とかなります。大丈夫です。

(参照)住宅金融支援機構 「今般の新型コロナウイルス感染症の影響によりご返済が困難になっているお客さまへ」

執筆者:波多間純子
㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント