スイカ苗万引で停職6カ月 和歌山県が管理職員処分

 和歌山県御坊市内のホームセンターでスイカの苗3点(計1600円相当)を万引したとして、県は28日、国際課の旅券事務長(59)=課長級=を停職6カ月の懲戒処分にした。県は「管理職であり、社会的影響が大きい」ことを考慮し、処分内容を決定したという。

 県によると、旅券事務長は5月4日、小玉スイカの苗1点を購入後、そのまま店内に戻り、購入した苗が入ったレジ袋に中玉スイカの苗3点を入れ、代金を払わず持ち帰ろうとした。不審に思ったセンターの店員が事務長に質問し、万引行為を認めたため、御坊署に通報した。

 事務長は御坊署で事情を聴かれた後、代金を支払った。逮捕されていない。本人から同日、上司に報告があり、県が把握した。

 県の聞き取りに事務長は「卑しい気持ちでつい、万引をしてしまった」と話しているという。

 国際課の課長は「許しがたい行為。新型コロナウイルス感染拡大防止に県民一丸となって取り組む中、信用を大きく損なう事態は極めて遺憾。深くおわび申し上げる」と陳謝した。

 事務長は和歌山市の県パスポートセンターに勤務し、パスポートの交付事務を担当していた。事件後は勤務してない。

 懲戒処分に伴い、県は28日、青少年・男女共同参画課の宮本悦子副課長を国際課旅券事務長に、懲戒の旅券事務長を人事課主幹とする人事異動を発表した。29日付。

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