当初は包丁6本で襲撃計画、ガソリンに切りかえか 京アニ事件で容疑者

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伏見署を出る青葉容疑者(京都市伏見区)

 京都市伏見区のアニメ製作会社「京都アニメーション」(京アニ)第1スタジオが放火され、社員36人が死亡、33人が重軽傷を負った事件で、殺人などの容疑で逮捕された青葉真司容疑者(42)が「当初は包丁で襲うつもりだった」という供述をしていることが28日、捜査関係者への取材で分かった。「ガソリンを使えば多くの人を殺害できると思った」とも供述しており、京都府警捜査本部(伏見署)は、より殺傷能力の高いガソリンによる放火に犯行計画を切り替えた可能性があるとみて調べる。

 捜査関係者によると、青葉容疑者は犯行時に所持していたとされる包丁6本について「(自宅のある)さいたま市から持ち込んだ」という趣旨の供述もしたという。青葉容疑者は京アニ事件3日前の昨年7月15日に新幹線で京都入りしており、早い段階から京アニ襲撃の計画を立てていた可能性がある。

 青葉容疑者は7月17日に宇治市でガソリン携行缶を二つ買い、18日朝に京都市伏見区でガソリンを約40リットル購入したことが分かっている。18日の事件発生後、包丁6本はスタジオの玄関近くで見つかっており、捜査本部によると、社員を切り付けるなどの行為はなかったという。

 大量殺人の計画性をうかがわせる供述の一方で、捜査関係者によると、青葉容疑者は「(犠牲者は)2人ぐらいと思っていた。36人も死ぬとは思わなかった」とも供述。逮捕時点まで被害の実態を知らなかった可能性があるという。

 捜査本部は28日午後、青葉容疑者が勾留されている大阪拘置所(大阪市都島区)に捜査員を派遣し、本格的な取り調べを始める方針。

 青葉容疑者の逮捕容疑は昨年7月18日午前10時半ごろ、京アニ第1スタジオに侵入してガソリンをまいてライターで火を付け、鉄筋コンクリート3階建て延べ約690平方メートルを全焼させた上、屋内にいた社員70人のうち36人を殺害、33人に重軽傷を負わせるなどした疑い。残る1人にけがはなかった。