今こそ語り継ぐ横浜大空襲 五大路子さん朗読劇、ネットで動画公開

「真昼の夕焼け」を朗読する五大路子さん=2019年6月、横浜市磯子区

 横浜を舞台としたオリジナル芝居を発信し続けている「横浜夢座」は29日、横浜大空襲の被災体験を描いた朗読劇「真昼の夕焼け」を動画配信サイト「ユーチューブ」で公開する。座長でハマっ子俳優の五大路子さんは「75年前のこの日、横浜であった戦争の記憶を若い人たちにも聞いてほしい」と呼び掛ける。

 横浜市神奈川区の東神奈川周辺を舞台に、焼夷(しょうい)弾が降り注ぐ中を逃げ惑う15歳の中学生「健二」と、偶然出会ったある少女の物語。横浜ゆかりの詩人故・筧(かけい)槙二さんが自らの空襲体験を基に描いた同名の短編小説を、横浜夢座がオリジナルの朗読劇にした。2016年から市内の小中高生や学生に向け上演している。

 今年はコロナ禍で上演機会が奪われ、ネット配信の手法を選んだ五大さんは「この時期だからこそ、『今を生きる』という大切なメッセージを一人でも多くの方に伝えたい」と語る。

 「五大路子・横浜夢座youtubeチャンネル」で無料で視聴できる。

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