【新型コロナ】マグロ船ようやく出港 船員隔離、PCR検査経て

第三十八事代丸の出港を見送る関係者ら=三崎漁港

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で出港が遅れていた事代漁業(神奈川県三浦市三崎)の遠洋マグロはえ縄漁船2隻が三崎漁港から約1年間の航海に出た。

 4月の出港を予定していたが、船員の約7割を占めるインドネシア人の受け入れができず、出港できない事態となっていた。船員たちは14日間の隔離や2度のPCR検査での陰性判定を経てようやく乗船。2隻は24、28日に出港した。

 28日に出港した「第三十八事代丸」の見送りには関係者ら約50人が駆け付け、船員らは手を大きく振って応えた。2隻は南太平洋のタヒチ沖からペルー沖で約1年操業する予定。

 ただコロナ禍により寄港地での下船や燃料・食料補給も不透明で、例年のように漁が順調に進むかは見通せない。同社の寺本光一社長(69)は「漁場に着くまで何が起きるかわからないし心配」と無事を願っていた。

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