小田川事務所 災害時にSNS活用 第1弾は6月2日の住民参加訓練

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LINEを活用した防災訓練のパンフレット

 国土交通省高梁川・小田川緊急治水対策河川事務所(倉敷市真備町箭田)は、災害時のSNS(会員制交流サイト)活用に向けた取り組みを始める。第1弾として、6月2日に大雨時の被災状況をネット上で共有する住民参加型の訓練を実施。情報を早く得られる体制を整えることで、住民に安全に避難してもらい、行政の初動対応の迅速化につなげる。

 取り組みには無料通信アプリ・LINE(ライン)を使用。ライン、ヤフーといった大手IT企業や国の防災研究機関などでつくる「AI防災協議会」(東京)と連携し、同会が開発したシステムを用いる。

 希望する住民がラインの公式アカウント「SIP防災訓練」に登録し、浸水など災害の様子を発生場所の位置情報とともに、文章と写真で送信する仕組み。寄せられた情報は集約して地図上に表示され、登録者がリアルタイムで共有できる。訓練だけでなく、実際の災害時の活用も想定している。

 西日本豪雨の被災者から「避難する際に被災状況の把握に苦慮した」という声が多く寄せられたのを受け、対策を検討。一般の利用が多く、操作も簡易なラインを活用することにした。

 6月2日の訓練は、午後0時半から約1時間実施する。大雨で高梁川と小田川の水位が上昇し、最終的に氾濫危険水位を超えたとの想定で、登録者から状況の報告を受けながら、全体で情報を共有する。これに合わせ、国と県、倉敷市が連携して対応を協議する訓練も同時に行う。今回の結果を分析した上で、今後の本格導入に向けて検討を進める方針。

 取り組みを広く発信しようと、狙いや登録の仕方をまとめたパンフレット(A4判、4ページ)を作成。市真備町地区内の全6小学校に配ったほか、地域の会合などでも説明している。真備町地区以外からの参加も可能。

 同事務所の桝谷有吾所長は「情報を広く早く共有できれば被害の軽減が図れる。災害時に役立つあらゆる手法を探っていきたい」と話している。問い合わせは同事務所(086―697―1020、平日のみ)。