新型ハリアーはなぜ3世代続いた「鷹マーク」を止めた!? トヨタマークの謎に迫る!

トヨタ ハリアー(2代目)

大空を自由に飛び回る鷹のように

トヨタ ハリアー(初代)

ハリアーと聞くと、イギリス海軍の垂直離着陸機を思い出す人もいるかもしれない。鷹の一種「チュウヒ」(Harrier)は、自由自在に垂直方向へも飛ぶことが出来ることから、航空機の名前になったようだ。

さてトヨタのハリアーは1997年12月、日本でデビューした。従来の重厚なクロカン四駆とは異なり、ハリアーの軽快で俊敏な走りは、大空を自由に飛び回る鷹とイメージと良くマッチしていた。その象徴がフロントグリルに収まる鷹のモチーフだ。

3世代20年以上に渡り続いてきた鷹マークがあっさりと

トヨタ ハリアー(3代目)
トヨタ 新型ハリアー

トヨタ ハリアーの鷹マークは、同じモチーフながら世代を重ねるごとに鋭いデザインに進化していった。3代目ハリアーと初代ハリアーのフロントを見比べるとその差は明確。よりシンプルに図式化されている。

ところが、2020年4月に初公開された新型ハリアーを見て驚いた。ハリアーの象徴だったはずの、3世代20年以上に渡り続いてきた鷹マークが、あっさりと世界共通のトヨタマークに差し変わっていたのだ。

その答えは北米トヨタから明らかにされた

トヨタ 新型ハリアー北米仕様「Venza(ヴェンザ)」2021年モデル

その答えは5月18日、北米トヨタのクロスオーバーSUV「Venza(ヴェンザ)」フルモデルチェンジ発表により明らかになった。ステーションワゴンとSUVのクロスオーバー車だった先代ヴェンザから一転、スタイリッシュなSUVに変身したのだ。それが写真のモデル。そうご覧の通り、新型ハリアーそのものだ。

聞いてみれば「えー」という話だが、国内専用車となっていた3代目ハリアーから進化し、グローバルモデルとなった。そのためトヨタマークとなったのだ。

新型ハリアーは、北米以外でも中国での発売も予定されている模様。クルマの開発にかけられるコストも大幅に上がるはずだ。ユーザーにとっても、結果として得られる利点は大きいだろう。

[筆者:MOTA編集部]

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