資産100倍超を実現、20代の兼業投資家「ラテまっちゃ」さんの小型株トレード法

ラテまっちゃさんは、小型株のスイングトレードを得意とする兼業投資家です。資金50万円で株を始め、約8年で100倍以上に増やしました。トレード方法と日々の勉強方法を伺います。


倍々を狙って小型株に投資

――ラテまっちゃさんの投資歴と投資方法を教えてください。

投資を始めたのは2012年で、20歳のときです。投資方法は当時も今も同じで、最短1日、長くて1ヶ月くらいの期間で売買するスイングトレードです。「とりあえずやってみるか」という感覚で元手50万円でスタートし、成長が期待できそうな時価総額が小さい小型株をいくつか買ったのが最初でした。

――どんな銘柄を、どんなふうに選んでいたのですか。

ディアライフ(3245)やトラストホールディングス(3286)など不動産セクターの銘柄が中心です。会社四季報で業績が良さそうな銘柄を探し、チャートを見てあまり上がっていない銘柄を買っていました。

そのころはとにかく資産を増やすことに集中していて、1年ごとに倍々で増やしたいと思っていたので、株価の伸びが狙える時価総額が低い銘柄が中心でした。今は資金が増えてきたので倍は狙っていませんが、小型で出遅れている銘柄を売買する点は変わっていません。

――実際、資産は倍々に増えたのですか。

増えました。アベノミクスに乗って不動産銘柄や小型株が上がり、ほとんど負けなしでしたね。

ただ、小型株のスイングだけで増えたわけではありません。2012年後半から2013年ごろと比べるとアベノミクスの勢いが弱まった年もあり、買いのみでは厳しいかなと感じるようになりました。そこで空売りなども含めて他の手法も研究するようになり、色々と試していくようになったのです。

信用取引を始めたのもそのころで、空売りだけでなく、スイングの買いでも信用を使うこともありました。いまは不動産投資などもしているため総額はきちんと把握できていませんが、株取引の資金だけでみても、スタート時から100倍くらいに増えています。

自分で情報を選別する

――株の勉強は独学ですか?

はい、独学です。当時はSNSをやっていなかったので投資関連の情報が少なく、週末など仕事が休みの日に書店に行ってひたすら投資や株関連の本を買ったり立ち読みしたりしていました。

株関連の本には「こうすれば儲かる」「こうやれば良い」といったことが書いてあり、最初はすぐに信じてしまいます。ただ、たくさん読んでいくと矛盾も見えてきます。「あの本ではこう書いてあったのに、この本には逆のことが書いてある」といったことに気づき始めるわけです。

株式投資はそもそも正解がなく、絶対に儲かる方法がない世界ですから矛盾があって当然です。さまざまな手法の中から使えそうなものを選別していく目を養うために、たくさん本を読むことが大事だと思いました。

どんな相場でも売買できる銘柄はある

――今も株の勉強は続けているのですか。

もちろんです。学校の勉強は好きではありませんでしたが、株の勉強はいくらでもできます。勉強した分だけ成果につながるため、勉強する意味を感じられますし、気づけば明け方まで調べ物をしている時もあります。

――具体的にどんな調べ物をしているのですか。

ひとことで言うと、「次に買いたい銘柄のリスト作り」です。スイングトレードは利益が期待できる銘柄を売買しながら資金をグルグル回していきますので、次に買う銘柄をあらかじめ準備しておくことが大事です。リストはその一覧で、すぐに買いたい一軍の銘柄と、もう少し安くなったら買う二軍で、常に20銘柄くらいの候補を準備しています。

――あらかじめ買う銘柄を定めておくことで、スピーディに乗り換えられるわけですね。

はい。投資の戦略のベースになるものだと思っています。銘柄リストは投資を始めたときから作っていて、常に更新しています。また、そのためのスクリーニングもルーティンとして行っています。

――投資を始めてから今までの間で、手持ちの銘柄がゼロになったことはないのですか。

ゼロはないですね。株が好きですし売買が好きですから、ゼロは性格的に無理だと思います(笑)。

言い方を変えると、相場がどんな状態のときでも売買できる銘柄はあるということだと思います。例えば、コロナショック以前は日経平均株価が2万4,000円まで上がっていましたが、そのような高値圏でも出遅れ銘柄はあります。高値の銘柄が多ければ空売りで狙える銘柄もあります。

――ラテまっちゃさんは兼業投資家で仕事と投資を両立しています。ラテまっちゃさんのようなスイングトレードは他の会社員の人にもできると思いますか。

できると思います。例えば土日が休みなら週末に買いたい銘柄を探し、リストを作ることができます。その週や、過去65営業日くらいを目安にして下落した銘柄の一覧を作ってみれば、下がったまま戻っていない銘柄が見えてきます。上がっているセクター内で銘柄を比べれば出遅れている銘柄も見えてくるでしょう。そういう銘柄を並べたリストを作って、月曜から狙っていけばいいわけです。あとはどこまで深く分析するかにもよるでしょうね。

――ラテまっちゃさんはどんな分析をしているのですか。

平日は、仕事から帰ってきてから上がった銘柄のランキングを見て、注目されているテーマを選別します。その中から出遅れ銘柄を探すことが多いですね。

また、いくら良い銘柄でも出遅れている銘柄でも相場が下がっていると上がりませんので、JPXのサイトで機関投資家の動向を見ながら需給を分析しています。

銘柄探しはリスト上の候補銘柄が減ってきたときに行いますが、需給分析は毎日1時間くらいかけて行っています。あとはインスタグラムとTwitterで情報を発信・収集します。

そういう作業に夢中になっているうちに、朝の4時になっていることがあるんです(笑)。

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