ドコモ、AIを活用して画像認識ソリューションを開発可能なプラットフォームを法人向けに提供開始

画像認識を活用したソリューションは、多くの企業が課題とする大規模なモノや画像データの確認・監視・検索業務において、人手に頼らない効率的な業務を実現し、作業時間短縮やコスト削減に貢献する。一方、画像認識ソリューション構築の際には、さまざまな画像データを収集してデータ識別のための情報を付与する「アノテーション」と呼ばれる作業を行い、そのデータをAIに学習させて「学習モデル」を作成し、作成した学習モデルを元に画像を識別する「推論」の仕組みを実現させるなど、専門技術が必要となり多大な時間とコストがかかる。株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、ドコモの画像認識エンジンを活用して業務効率化やサービス性向上などのさまざまな価値を提供する画像認識ソリューションを容易に開発可能とするクラウドサービス「ドコモ画像認識プラットフォーム」を、ドコモのクラウド基盤「ドコモオープンイノベーションクラウド」上に搭載し、法人向けに提供を開始した。同プラットフォームは、学習モデルの作成を自動化し、任意の学習モデルを容易に作成可能なサービスである。被写体が写真のどこに位置しているかを判定する「物体検出エンジン」と、被写体の画像特徴(パターン)を事前に学習することで画像に写っているものが何かを判定する「一般物体認識エンジン」を搭載している。

これらはドコモが開発したAI技術の画像認識技術を活用したエンジンであり、学習モデルとこれらのエンジンを組みあわせることによって、推論が可能となりAPI化までを自動化することができる。また、同プラットフォームは主に画像認識技術を活用したソリューションを開発するパートナー企業にも使用可能なサービスであり、パートナー企業もしくはエンドユーザーが画像データをアップロードするなどの操作をするだけで、さまざまな画像認識活用ソリューションを開発できる。さらに、パートナー企業は自社でサーバーなどの設備を保有することなく、同プラットフォーム上で開発した独自の画像認識ソリューションを自社サービスとして提供可能となる。

サービスの利用イメージ

想定ユースケース今後は搭載する画像認識エンジンの種類を増やし、それぞれの用途に合わせた画像認識エンジンを選択できるようになるだけでなく、複数の画像認識エンジンを組み合わせることでより顧客のニーズに合わせたソリューションを創出できる仕組みを提供する予定としている。なお、同プラットフォームの基本料金は10万円、API利用料金は1学習モデルあたり10万円である。

© 株式会社アールジーン