楽しむ笑顔、力にしたい

遊興施設、接待伴う飲食店の今

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山形市内のスナックでは、感染防止対策に取り組みながら常連客らの来店に備えていた

 政府が新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を全面解除し、初めて迎える週末。県内の遊興施設や接待を伴う飲食店では29日、以前のような客足が戻るか分からない不安を抱えつつ、感染拡大防止と経済活動を両立する「新しい生活様式」に沿った営業を模索する姿がみられた。

 山形市七日町4丁目のスナック「Faith(フェイス)」は、営業再開から間もなく約2週間。定期的な換気や消毒のほか、カウンター席では間隔を空けて座ってもらうなどの取り組みを進めている。この日、同店のママ大村智亜紀さんは開店できる喜びを語りながら「正直、手探り状態」と話した。

 県による営業自粛要請が終了して以降、常連をはじめとした予約客を中心に営業を続ける。スタッフのフェースシールド着用やテーブルを区切るパーティション設置なども検討するが、それが接客に適しているかは分からない。「安全と安心を第一に対応を考えていきたい」と強調する。

 来店者が1日当たり数人程度にとどまっている中、「来てもらえるだけでほっとする。お客さんの笑顔が一番」と大村さん。一方で気になるのは、感染者が再び増加している北九州市の事例だ。本県にも第2波が襲来する可能性はあり、見知らぬ県外客が来店した際にどう対応するかが課題になる。「これからも営業を続けられるのだろうか…」と見えない先行きに不安を募らせた。

 山形市香澄町3丁目のボウリング場「ヤマコーボウル」はこの日、午後6時を回ってもほとんどプレーする客の姿が見られず、BGMだけが響いていた。7時を過ぎても利用客は2組だけだった。

 感染防止のため1レーンおきに開放し、受付に並ぶ人の距離を保つため床にシールを貼るなどの対策を講じている。だが、県の緊急事態宣言解除後も客足は全く戻っておらず、林祐一副支配人は「前年同期の半分以下。これでは対策した意味が…」と苦笑い。仕事帰りに1人で寄った市内の会社員男性(34)は「にぎわってこそのボウリング場。人がいないと元気がもらえないね」と寂しげだった。

ボウリング場ではプレーする人の姿がほとんど見られなかった=29日午後6時59分、山形市・ヤマコーボウル