見知らぬ土地でひとりぼっちの子育て、追い詰められた私を救ったのは

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引っ越しや転勤など、この春から新しい環境で生活を始めた人もいるのではないでしょうか。

私も5年前の今頃(第1子の娘が生後6か月頃)、夫の転勤で大阪に行くことになりました。

知り合いがゼロの中での初めての子育てで、私は追い詰められました。

そんな私を救ってくれたのは、同じ年ごろの子どもを育てるママ達のSNSでした。

出典:あんふぁんWeb

産後の私の状況

大阪には旅行で行ったことがある程度。結婚するまでずっと実家暮らしだった私にとって、知らない土地で暮らすことは初めての経験でした。

そして、一緒にいるのは小さな赤ちゃん。初めての育児でとにかく不安で仕方がありませんでした。

夫は「娘と話せばいいじゃん」と言うけれど

唯一の話し相手となるはずの夫は仕事が忙しく、平日はほぼ毎日、日付が変わる頃に帰宅。

休日も仕事をすることが多く、家にいる時間もなし。当然会話もほとんどできません。仕事で忙しい夫に頼ったり、グチを言うことも申し訳ないという気持ちになり、ひたすらガマンをしていました。

でも、一度だけ夫に「話ができないのがつらい」と言ったことがあります。そのとき夫は、「〇〇(娘の名前)がいるじゃん!」とサラリ。

まだ、「あー、うー」と喃語しかしゃべることができない娘とのやりとりは、会話にはならず、解決になりません。

そのとき、夫は私が大変な心境になっているとは、まったく気づいていなかったのだろうと思います。

追い込まれていく精神状態

気がつけばほとんど人と会話することのない毎日を過ごし、赤ちゃんの世話が中心で、自分の時間がまったくないことが日常になっていきました。

心が弱っていたせいでしょうか、東京と大阪のイントネーションの違い、習慣や文化の違いなど、一つひとつが重く感じます。些細なことが気になり、何もかもが不便で、生活しづらく感じる日々。

私は何でここにいるんだろう? 毎日洗濯を干すためベランダに出て下をのぞいて、「ここから飛び降りたらラクになるかな?」などと考えては、それを打ち消すような毎日でした。とにかく早く東京に帰りたい…そればかりを考えていました。

出典:あんふぁんWeb

わが子の成長をSNSにアップすることに

つらい気持ちを抱えながらの子育てでしたが、ふとしたことがきっかけで気持ちに変化が生まれました。

ある日、当時流行し始めたインスタグラムをのぞいてみると、そこにはたくさんのママが載せたわが子のかわいい写真がアップされていたのです。とてもキラキラしていて、心がワクワクしてくるのを感じました。

私は、「なんて楽しそう!やってみたい!」と思い立ち、成長記録としてインスタグラムとブログを始めることにしたのです。

同じ境遇のママ達との繋がりが生まれた!

インタグラムやブログの世界には、自分と同じ月齢の子どもを育てるママ達がたくさんいました。

自分が発信したことに反応してもらえたり、いいねで共感できたり、わからないことを教えてもらえたり。

自分の存在を認められた気がして、自信に繋がり、視野がぐんと広がったのです。

寂しさがすっかり消えるわけではなかったのですが、毎日涙を流してはクヨクヨ悩んでいた日々と比べると、気持ちが晴れわたり、吹っ切れたような感覚。

同じような環境にいて、同じ悩みも持つ人とやりとりをしていると、心がふっと軽くなる気がしました。

しばらくSNS上でやりとりするうちに、同じような月齢のママや転勤ママと繋がりができはじめました。

会える距離に住んでいるママ達もいて、次第に会って話してみたいという気持ちに。

そこで、私から声をかけて、子連れで集まることに。実際に会って話してみると、とても楽しくて、改めて外出すること、人と会って話すことがストレス発散になることを感じました。

今思えば、自分から声をかけるなんて、人見知りの私にはあり得ない奇跡的な行動なのですが、このときから、子育てを前向きに楽しめるようなった気がします。

これを機に子連れ外出が大好きになりました。そして、ほぼ毎日、娘との1日の出来事をSNSにまとめることが日課になりました。

出典:あんふぁんWeb

今がつらいなら、繋がりを見つけて吐き出すことも大事!

私が孤独を感じ、どうしようもない状況だったのは引っ越ししてから3か月ほど。

今、ひとりぼっちの子育てをつらいと感じている人、新しい土地で子育てに不安を抱えている人、それを吐き出すことが大事です。

私のように、身近に同じ環境の人や話せる相手がいない場合は、SNSも大きな繋がりとなり、支えとなります。

SNSなんて…と思わず、のぞいて、思いを書いてみると、自分が考えていた以上に世界が広がるかもしれません。

最終的に転勤期間を終えたとき、東京に戻れるうれしさはありましたが、2年間過ごした大阪を離れる淋しさがとても大きくなっていました。あんなに早く帰りたいと思っていたのに…(笑)。

このときの出来事によって、人と繋がることの大切さ、SNSの強みを実感することができ、今ではとてもありがたい経験をしたなと思えるようになりました。

<文・写真:ライター Rie>