DeNA今永、2年連続開幕投手へ感謝の思い「リスクを背負って働いてきた方々にも」

DeNA・今永昇太【写真提供:横浜DeNAベイスターズ】

ラミレス監督が今永を6・19開幕投手に指名「もう隠す必要はない。開幕投手は今永でいきたい」

DeNAのアレックス・ラミレス監督は30日、今永昇太投手を2年連続となる今季開幕投手に指名した。新型コロナウイルスの感染拡大で当初の3月20日から延期を繰り返したプロ野球の開幕は、ようやく6月19日と決まったばかり。今永はこの日、横浜スタジアムで行われた紅白戦に先発し、2回を23球でパーフェクトに抑えた。

オンライン会見に応じたラミレス監督は「もう隠す必要はない。開幕投手は今永でいきたい」と明言。「(人選は)木塚投手コーチに一任していたが、私も今永は非常にエキサイティングな投球をしてくれるし、開幕投手にふさわしいと思う。コロナ禍で開幕が延期される前から決めていた」と語った。

プロ5年目の左腕の今永は昨年3月29日の中日戦(横浜)で自身初の開幕投手を務め、8回5安打11奪三振無失点の快投を演じて勝利投手に。シーズントータルでもチーム最多の13勝(7敗)、防御率2.91の好成績を残した。この日の紅白戦後に初めて明確に通達されたそうで、「ライバルが多い中で選ばれたことは光栄。そこを目指してやってきたので、一層身が引き締まる」と顔をほころばせた。

「昨年は不安の中で開幕投手を告げられ、そこから気持ちを作っていったが、今年は『自分が開幕投手をやる』という強い気持ちで昨年12月から過ごしてきた。メンタル面が違うし、技術面でもレベルアップできたと感じている。昨年の開幕とはまた違った姿を見せられるんじゃないか」と自信をうかがわせた。

外出自粛の生活も強いられたが、今永はたっぷりと周囲への感謝の気持ちを述べた。「この期間、プロ野球選手から野球を引いたら、いったい何が残るのかと家で考えました。自主練習期間中も何不自由なく練習できたのは、球団の方々が環境を整えてくれたおかげですし、球場を管理する会社の方々のおかげでもある。(医療従事者など)リスクを背負って働いてきた方々にも感謝していますし、こうして慣れないリモート取材をしながら、発信して下さったメディアの方々にも感謝したい」と語った。

コロナ禍を通して「開幕が延期になる前より、状態はいい。それに、人間力の上に野球というものがあると実感しました。野球以外の面でも成長できたと思います」と言う今永。マウンドでどんな成長ぶりを見せてくれるのか、楽しみだ。DeNAは6月2日の楽天戦(横浜)を皮切りに練習試合を12試合こなし、開幕へ向かう。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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