【新型コロナ】飲食店支援へ販売場所を無料開放 川崎のシェアマーケット

6月中は販売スペースを無料開放するシェアマーケット「ノクチラボ」=川崎市高津区(丸山さん提供)

 外出自粛の影響で売り上げが落ち込んでいる飲食店を支えるため、個人や個店にブースを間貸しするシェアマーケット「ノクチラボ」(川崎市高津区)は6月の1カ月間、テークアウトの販売場所を無料開放する。立地条件が良くない近隣の飲食店の支援につなげる狙い。

 ノクチラボは昨年11月、東急田園都市線溝の口駅から徒歩5分のマンション1階にオープン。主に開業を検討している人に向けて溝口で気軽に営業できる場を提供している。現在は約25店舗が利用し、週末にはカレー、パン、和菓子や生花などを扱うさまざまな店が並んでにぎわいを見せる。

 通常は利用者が月額3万円以上、半日で3千円以上の出店料を支払う仕組みだが、運営会社「ten」代表の丸山佑樹さん(39)は「飲食店がテークアウト販売に切り替える中、立地が悪くて販売しにくい店もある。困っている店のために協力したい」と、無料で貸し出すことを決めた。

 丸山さんも区内で飲食店2店舗を経営。現在、売り上げのほとんどをテークアウトが占めており、その重要性を身をもって知る。丸山さんは「緊急事態宣言が解除されても、飲食店にとって厳しい状況はまだまだ続く。この取り組みで少しでも地元を盛り上げられれば」と意気込んでいる。

 無料開放は、平日の午前11時~午後11時。期間内は何度でも出店できる。問い合わせは、丸山さんのメール(info@ten-co.jp)へ。

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