「マッチのマーチ」に「ワンダーシビック」、「かっとびスターレット」など、いま乗って自慢したい懐かしのクルマ4選

ホンダ シビック(1983年)

日産 マーチ K10系(1982年-1992年)

日産 マーチ(初代) 3ドア ハッチバック G

1982年、マッチの愛称で知られる近藤真彦さんがイメージキャラクターに起用され「マッチのマーチ」のキャッチコピーでデビューした初代マーチ(K10型)。

扱いやすいコンパクトサイズ、大人4人が快適に乗車できる居住性、合理的なパッケージングが特徴で、基本デザインはカーデザインの巨匠ジウジアーロ氏が手掛けました。登場後は、ライバルであるトヨタ スターレットとコンパクトカーの覇権争いを繰り広げ、日本のコンパクトカーを牽引しました。

さらに初代マーチは、多くの派生車を誕生させパイクカーブームの火付け役にもなりました。Be-1、パオ、フィガロ はいずれも「マッチのマーチ」である初代マーチから派生した車種。また、軽量でコンパクトな車体を活かし、レースのベース車両(主にラリー)として、さらに、ターボとスーパーチャージャーという2種類の過給機を搭載した「スーパーターボ」など、まさに変幻自在に姿を変え、およそ10年間販売されました。

ダイハツ シャレード G11系(1983年-1987年)

ダイハツ 2代目 シャレード

「5平米カー」のキャッチフレーズで大ヒット作となった初代モデルからパッケージングの改善により居住性が一段と向上した他、ディーゼル車やガソリンターボ車が追加されるなど、バリエーションの拡大が図られた2代目シャレード。1983年1月に登場しました。

スタイリングはストレート基調の端正な2ボックスで、標準ルーフのほか、背を35mm高くしたドルフィントップも設定。初代同様の5ドアハッチバックの他、3ドアハッチバック、同ボディを流用した3ドアバンが用意されました。

そしてなんと言っても2代目シャレード最大の特徴はそのパワーユニット。直列3気筒のガソリンエンジンのほか、世界最小のディーゼルエンジンが用意されました。共に直列3気筒SOHCで排気量は993cc。ディーゼルエンジンの方は最高出力38ps/最大トルク6.3kgmを発生し、「ロックン・ディーゼル」のキャッチフレーズで人気を博しました。

ホンダ シビック(1983-1987年)

ホンダ シビック(1983年)

「マン・マキシマム/メカ・ミニマム」という思想のもと、1983年に登場した3代目シビック。3ドアハッチバックのほか、4ドアセダン、5ドアのシャトルをラインナップし「ワンダーシビック」の愛称が付けられました。

斬新なロングルーフによるロングキャビンが特徴で、全長僅か3810mmながら広大な室内空間を実現。大型の曲面ガラスを採用し、リアコンビランプのすぐ上からガラス面が開くクリスタルゲートも人気となりました。

翌1984年には1.6L DOHCエンジングレードも追加されレースにも用いられるように。シビックのスポーティなイメージはこのあたりから始まりました。

また、ホンダで初となる日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したのもこの3代目シビックなんです。

トヨタ スターレット EP71/NP70型(1984年-1989年)

トヨタ スターレット(1984年)

初めてフロントエンジン・フロントドライブ(FF)が採用され、1984年にデビューし「かっとびスターレット」のキャッチコピーを持つ3代目(EP71/NP70型)スターレット。トヨタ自身が「かっとびスターレット」を名乗り痛快な走行を予感させる3ドア/5ドアハッチバックモデルです。

トヨタはキャッチコピーを裏切ることなくピリ辛な、いえ、激辛な走行性能を与えたターボエンジンモデルを1986年にデビューさせます。スターレットのトップグレードとなった3ドア1300ターボSは、空冷式インタークーラー付きターボを装着。過給圧を高低2段階に調整する「2モード・ターボシステム」を採用し、「韋駄天ターボ」や「辛口ターボ」の異名を持ちます。ドライビングテクニックを要するほどのじゃじゃ馬ターボでしたが、790kgの軽量ボディにより速さはピカイチ。事実、発進加速においてはトヨタ スプリンター レビン/トレノ1600GTやFX1600GTを上回る部分もあったほどです。

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