奉納踊り中止を奉告 長崎くんちの神事

玉串をささげる関係者=長崎市、諏訪神社

 長崎市上西山町の諏訪神社で1日、「例大祭斎行奉告祭」があった。例年は長崎くんちの稽古始めとなる「小屋入り」の日だったが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため奉納踊りなどを取りやめることを奉告し、今後の神事が無事執り行われることを祈願した。
 神社の責任役員や祭事を取り仕切る年番町の関係者ら約30人が参列。池田剛康宮司が祝詞を読み上げ、参列者が玉串をささげた。池田宮司は「秋は神事のみとなるが、皆さまと共に厳粛に行いたい」とあいさつした。神事を終えた関係者は「町全体が沈滞ムードで寂しい限り」「継承のためくんちの歴史など基本事項の勉強会を開き、前向きに過ごしたい」などと話した。
 今年予定していた踊町6カ町(桶屋町、船大工町、万屋町、栄町、本石灰町、丸山町)の奉納踊りは来年に繰り延べ。お旅所は設置せず、お下り、お上りも中止となる。10月に事始(ことはじめ)神事(1日)、例大祭(8日)などの神事がある。

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