島の宝、見守る思い 「おなかの赤ちゃん」に10万円支給 小値賀町

 長崎県北松小値賀町は、新型コロナウイルス感染拡大防止策の一環として、今年4月27日時点で妊娠が確認された赤ちゃんに「おなかの赤ちゃん特別定額給付金」10万円を支給する。
 生まれる前の赤ちゃんは国の特別定額給付金の対象外のため、職員からアイデアを募った町独自の施策。同課の担当職員は「おなかの赤ちゃんも大切な島の宝として見守る思いを込めた」と話す。
 母親が4月27日と申請の時点で小値賀町民であることが条件。出産後1カ月以内に申請を受け付ける。同町はほかに、国の「子育て世帯への臨時特別給付金」に該当しない島内在住の0~18歳に「島の子手当給付金」として1人1万円を支給する。
 町総務課によると、人口は約2360人、65歳以上の高齢化率は約50%。町内では例年約10人が生まれるが、医療施設に産科はない。感染拡大防止の目的で島外への渡航自粛を求めていたため、検診などに行きづらかった妊婦への協力金という位置付けで、国の交付金を活用する。


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