マカオグランプリ:FIA GTワールドカップ、新型コロナの影響受け2020年は開催中止

 近年、GT3“世界一決定戦”としてマカオグランプリ内で開催されているFIA GTワールドカップが、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症のパンデミックによる影響で2020年はキャンセルされることが分かった。

 マカオの市街地コース、ギア・サーキットを舞台にFIA-GT3カーによるスプリントレースが行われるFIA GTワールドカップ。このレースは2015年の初開催以来、毎年マカオグランプリの人気コンテンツのひとつとして週末のイベントを盛り上げており、2020年は11月19~22日に開催が予定されていた。

 そんな同レースの中止の決定は、伝統的なギア・サーキットがリストから外れることになった2020年WTCR世界ツーリングカー・カップの改訂版スケジュールのリリースと同時に行われた。

 この件についてFIAは「関係するさまざまな関係者と協力して、このイベントを将来復活させるためのオプションを調査する」との声明を発表している。

 FIA GTワールドカップの中止が決まったあと、マカオの地元自治体がこれに代わるGT3レースを開催しようとするかどうかは不透明だ。
 
 なお、同レースはここ数年、ドイツメーカーのアウディ、BMW、ポルシェ、メルセデスAMGによってグリッドの大部分が支えられてきたが、その反面プライベーターや地元チームのエントリーは大きく減少している。

 そこでFIAはGTワールドカップでの出場車数を増やすための取り組みとして、2019年はシルバーランクドライバーを対象とした“シルバーカップ”を新たに設定していた。

© 株式会社三栄