医療支援終了を報告 クルーズ船集団感染対応のDMAT、知事に

中村知事(左)に活動を報告する小早川医師ら=県庁

 長崎港停泊中に新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船コスタ・アトランチカの医療支援に当たった災害派遣医療チーム(DMAT)のメンバーが2日、県庁を訪れ、中村法道知事や田上富久長崎市長に活動終了を報告した。
 DMATは集団感染が判明した直後から40日間にわたり現場で活動。長崎医療センターや日赤長崎原爆病院などのチームが陸上自衛隊や民間団体と連携し、1日最大17人、延べ571人が24時間体制で乗組員の救護活動や健康管理に当たった。
 この日は、現場で指揮した厚生労働省DMAT事務局の小早川義貴医師や、調整に当たった長崎大学病院地域医療支援センターの高山隼人副センター長ら4人が報告。知事は「市中への拡大がなかったのも献身的な活躍、力添えのたまもの」とねぎらった。
 小早川医師は「死者を1人も出さずホッとしている。船側と地元、外部支援が連携して作業できたことが成果につながった」と強調。1カ月以内に最終報告書をまとめ、今回得た知見や経験を今後のクルーズ船受け入れに生かす考えを示した。

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