中国が海南自由貿易港の基本計画を発表

ボアオ・レチェン国際医療ツーリズム・パイロットゾーン

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【北京2020年6月2日新華社=共同通信JBN】中国当局は1日、南部の島である海南省を今世紀半ばまでに国際的に影響力のある高度な自由貿易港に築き上げることを目的にした海南自由貿易港の基本計画を発表した。

中国共産党(CPC)中央委員会と国務院が共同で発表した計画によると、貿易と投資の自由化と円滑化に重点を置いた自由貿易港体制は、2025年までには海南で「おおむね確立され」、2035年までには「より成熟」したものとなる見込みである。

計画によると当局は、中国最大の経済特区である海南を、中国を世界経済システムに統合させるための最前線とすることを期待している。

計画は、保護主義と一国主義の高まりにより経済グローバリゼーションがより激しい逆風にさらされ、世界は大規模開発、変革、調整の新たな段階に直面していることを留意し、これは国内および国際情勢に基づいた中国共産党中央委員会の戦略的な決定でもあったとしている。

海南自由貿易港の建設は、開放経済の追求や市場を基盤とした改革の深化、ビジネス環境の改善のためにきわめて重要であり、経済グローバリゼーションを支援するための質の高い開発と具体的な行動を推進し、人類のための共有の未来コミュニティーを構築するための戦略的な選択であると計画は指摘した。

中国は、目先の結果を急ぐことなく、この計画を段階的に進めていく。生産要素の流れを阻害する制度的障壁を除去するため、海南はより大きな自治が認められ、法と規制制度の双方をより柔軟かつ効率的にするよう奨励されることになる。

自由貿易港の建設は、制度的革新、成長への推進力、より進んだ開放という面での国家的戦略目標を支援していく。海南は東南アジア諸国との交流と協力を強化し、Guangdong-Hong Kong-Macao Greater Bay Area(粤港澳大湾区)の共同開発を促進する。

基本計画はまた、技術と産業の革命でチャンスをつかむことも想定しており、この島の新たな競争力を育成するために観光、近代的サービス、ハイテク産業に重点を置いている。

計画は、規則と規約は国際的な規範に合わせて制定され、リスク防止と管理制度も整備されるとしている。

ソース:The State Council of the People's Republic of China(中華人民共和国国務院)

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