大和ハウス、IoT住宅発売へモデルハウスで実証実験

大和ハウス工業(大阪市)は6月3日、神奈川県藤沢市の戸建て分譲地「セキュレアシティ藤沢 翼の丘」にIoT(モノのインターネット)を活用した「コンセプトハウス」を6日にオープンすると発表した。健康管理や防災などへの活用へ、IoT機器の動作や制御の実証実験を行っていく。同社では2021年にこのコンセプトハウスを基とした住宅商品の発売を検討しているという。

同社では様々な機器の一括制御ができるホームゲートウェイを開発。このコンセプトハウス内に設置したIoT機器が安定的に動くか、しっかりした機器管理ができるかを検証していく。エネルギーマネジメントのHEMS以外にも巨大プロジェクターやタッチパネル、ロボット、モーションセンサーで健康状態を把握し情報を表示するIoTミラーなど最新の機器を設置する。

「家族の健康」「建物の健康」「コミュニケーション」の3つのテーマで実証実験を行う。「家族の健康」は家族の健康データの蓄積やIoTミラーによる体の変化の通知の他、将来的にはかかりつけ医へのデータ提供によるオンライン診療の仕組み作りも目指す。「建物の健康」は災害時に蓄電池やエネファームによる自動蓄電や貯湯、シャッターを自動で閉める、避難場所をモニターで確認できるといった機能を検証する。「コミュニケーション」では家庭内のみでなく、テレビ電話や大型プロジェクターを使い、遠くの親せきや友人との遠隔コミュニケーションを図る。

大和ハウスでは6月6日~9月30日まで実証実験を行う。予約のうえで来場も可能となっている。

通信機能もある巨大プロジェクターによるコミュニケーション実験も行う

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