地質、地形テーマのフォトコン 奥野さん(五島南高2年)入選

奥野さんがスマートフォンで撮影した「幸(さち)を育む海と大地と、そして空」

 地質や地形をテーマにした写真を募った第11回惑星地球フォトコンテスト(日本地質学会主催)で、長崎県立五島南高2年の奥野由寿さん(16)の作品が入選した。五島市内の展望所から、眼下の溶岩台地に広がる畑や、入り組んだ海岸などをスマートフォンで1枚に収めた。奥野さんは「深く考えず、きれいだと思った景色をパッと撮った。写真を通じて五島の自然の魅力を知ってほしい」と喜んでいる。
 同コンテストには全国から374点の応募があり、最優秀賞から入選まで12点を表彰。奥野さんの作品「幸(さち)を育む海と大地と、そして空」は、中学・高校生部門で入選。五島市からの入選者は初めてという。
 奥野さんは昨秋、総合文化部の活動で、岐宿町の城岳展望所を訪問。雄大な雲や美しい畑の緑などに感動し、スマホで撮影した。後日、同市の鐙瀬(あぶんぜ)ビジターセンターで地質学習に取り組み、撮影した溶岩台地が広大な畑や好漁場として、太古から島民の生活を支えてきたことを知った。
 地質学習の内容や島への思いを解説文として添え、コンテストに応募。審査委員長は「のんびりした作品でほっとする。郷土愛が感じられ、遠くに見える島や、海に映った雲も良いアクセント」と講評した。
 奥野さんは同市の二次離島、嵯峨島出身。部活動をきっかけに写真撮影に興味が湧いたといい、最近では家族と嵯峨島の景勝地「千畳敷」へ行き夕日を撮影。「こつをつかんで、もっと上手に撮れるようになりたい」と意気込んでいる。

奥野由寿さん

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