伝統の和菓子 新店舗で復活 江戸番重菓子駒屋(福島)

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父から受け継いだ味を守る須田さん

 福島市の和菓子店「江戸番重(ばんじゅう)菓子 駒屋」が六日、市内御山の新店舗で約二年半ぶりに再開する。店を切り盛りするのは二代目の須田輝美さん(59)。四季の移ろいなどを表現する菓子の美しさ、味は代わらぬままだ。

 駒屋は一九五七(昭和三十二)年に須田さんの父村田吉男さんが市内新町で創業した。独自の技術で花や魚などを表現する江戸番重菓子を扱う。上品な甘さが口いっぱいに広がり、土産品や冠婚葬祭、茶席などで重宝されてきた。

 須田さんは父の背中を見ながら腕を磨いた。二〇〇六(平成十八)年三月に吉男さんが亡くなってからも伝統の味を守った。多くのなじみ客に支えられたが、焼き釜の老朽化などに伴い二〇一七年十一月に店を閉めた。

 閉店後は、和菓子の世界から遠ざかった須田さん。伝統の技術や味を後世に伝え、一人でも多くの人に「江戸番重菓子」を知ってもらいたいとの思いは消えなかった。「三十年後を見据えて福島を元気にする活動」を展開する一般財団法人ふくしま未来研究会(福島市)から経営支援を得て、再開を決めた。

 菓子は、気温や湿度の変化に合わせて砂糖や寒天の量を調整する。須田さんは「見て、味わって、楽しんでもらえる和菓子を作り続ける」と話す。店舗は福島市御山字三本松七ノ一。水曜日は定休。菓子は十五個入り千五百円(税込み)。単品でも販売している。

色鮮やかで、四季を感じさせる和菓子