長崎で使おう

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 暦を見れば、ひと月前は大型連休の終盤で、全国に緊急事態宣言が出されていた。灯が消えたような町の静けさは記憶に新しい▲私事にわたって恐縮だが、その頃から生活にいくらか変化が生まれた。同じような方もいらっしゃるだろう。お店でテークアウトの品を買って帰る機会がぐんと増え、それは今も続いている▲中華料理にパスタ、焼き肉弁当…と、数え上げれば切りがない。テークアウトを始めた飲食店を探し、電話で注文して、車でさっと受け取りに行く。入ったことのない地元の店の味を知り、次は店内で…と思うことも多い▲そんな店を紹介する会員制交流サイト(SNS)をよく情報源にしてきた。その一つ「おうちがレストラン テイクアウト長崎」を運営する市民有志はいま「#10万円は長崎で使おう」キャンペーンを繰り広げている▲特別定額給付金を地元の店で使い、県内消費を増やそうと呼び掛けている。サイトは、産学官のトップが集った先ごろの「長崎サミット」で紹介された。地元で買う、食べる、泊まる。干天にさらされる経済が少しでも潤うことを▲私たちはいま、消費の扉をそろり、じわじわと開けようとしている。「消費」の上に「地元」「県内」の文字を重ねることを忘れまい。県民が地元を支える時であることを忘れまい。(徹)