LAST FIRST独占インタビュー 「今年は4人の結束力と、各々がこれまで培ってきた個性を存分に」

2016年に結成したYOUSUKE、OSA、GACKY、ATSUSHIからなるボーカルグループ・LAST FIRST。昨年から大衆演劇場、温泉施設などにも活動場所を広げ、11月には『応援歌』でメジャーデビューを果たした。そして2020年6月5日に、池袋サンシャインシティのコニカミノルタプラネタリウム“満天”「星の数ほど」の挿入歌にも抜擢された新曲『カシオペアの夜に』をリリース(配信)。ATSUSHIの脱退と再加入など、紆余曲折を経て再スタートを切ったLAST FIRSTの4人に、新曲にかけた思いから、今後の目標まで、じっくり語っていただいた。

左からOSA、ATSUSHI、YOUSUKE、GACKY

――当初、LAST FIRSTは、YOUSUKEさん、OSAさん、ATSUSHIさんの3人で結成されて、その約1年後にGACKYさんが加入されたとのことですが、その経緯から教えてください。

〈YOUSUKE〉
僕が、新しくコーラスグループを作りたいと思ったのがきっかけですね。思い浮かんだメンバーが、OSAくんとATSUSHIでした。OSAくんは、以前ライブを見たときに『すごくいい声だなあ』と驚いて、ぜひ一緒にやりたいと思っていたんです。ATSUSHIは、とあるテレビのオーディションをきっかけに知り合って、かれこれ20年来の友人でした。

〈OSA〉
実は、YOUSUKEからその話を聞いた時、最初断りました。当時僕は、2年ほど裏方の仕事をやっていて、表舞台には全く立っていなかった。30代半ばという年齢を考えても、今から再び表舞台でやっていくのは無理だろうと思っていたんです。でも、YOUSUKEの熱意に打たれて、もう一度やってみようと。

〈ATSUSHI〉
僕は、そんなことは全く聞かされずに、2人に『とりあえず来てくれ』と呼ばれたので軽〜い気持ちで集まりに行ってみたら、『新しいグループ作るから、お前もやるぞ!』と突然言われまして(笑)。ですが、すごく熱い思いで誘っていただいたので、僕も加入することを決意したんです。

〈GACKY〉
僕がLAST FIRSTに加入したのは、それから1年くらい経ってからでした。そもそも3人とは知り合いではあったんですけど、音楽を聞いたことがなくて。ある日ふと思い立ってLAST FIRSTのライブに出かけてみたら、もう無茶苦茶カッコ良かったんですよ! 3人のハーモニーが、衝撃を受けるほど素晴らしかったんです。しかも、「ここに僕が仲間入りしたら、もっと良くなる!」と直感したんです。「4人ならもっと大きいステージに行けそうだ」と思って、「ぜひ一緒にやらせて欲しい」と3人に猛アタックしたんです。

――GACKYさんの猛プッシュでLAST FIRSTは4人グループになったわけですが、その後、今度はATSUSHIさんが脱退することになりましたね。

〈ATSUSHI〉
LAST FIRSTは4人になってさらにパワーアップし、活動範囲も広がっていったんです。ですがその一方で、僕個人としては、家庭と仕事との両立が難しくなってきて。そのうち、僕のせいで出られないライブも出てきてしまったので、これ以上3人に迷惑をかけるわけにはいかないと思い、グループを抜けることになったんです。

〈YOUSUKE〉
僕とOSAとGACKYの3人での活動が2年ほど経って、昨年11月にメジャーデビューさせていただきました。その時につくづく思ったのは、LAST FIRSTがさらに上を目指すには、ATSUSHIが必要だということだったんです。

〈GACKY〉
とはいえ、ATSUSHIの思いも尊重したい。僕たちは、ATSUSHIが本心ではどう思っているのか、本音を探っていたよね。その中で、ATSUSHIはきっと、また歌いたいと思っていると感じて、「また一緒にやろう」と声をかけたんです。

〈ATSUSHI〉
メジャーデビューしてこれからだというときに声をかけてくれたのは嬉しかったんだけど、「デビューしたからLAST FIRSTに戻ってきた」と思われるのも嫌だったし、そこまでの3人の頑張りに、僕が水をさすようなことになるのも嫌だった。だから、最初は断ったんです。でも、本当に熱い思いで「もう一回力を貸してくれ」という言葉をくれたので、僕も「もう一回やってみよう」と思えた。音楽が嫌でやめたわけではなかったから、3人の情熱に背中を押されて、再びLAST FIRSTの一員に戻れたように思います。

〈YOUSUKE〉
2年間グループから離れていたATSUSHIが、いろんな葛藤を経て見出したのが、再び僕たちの元に戻ってくるという答えだった。“LAST FIRST“という名前は、各々別の場所での経験を経て、新たに4人で一丸となって挑戦しようという思いから名付けたけど、再び4人になった僕たちの姿こそ、LAST FIRSTの本当の姿だなと思ったし、以前の4人と比べると、今の4人の方が確実にモチベーションが高くなったと思います。

――新生LAST FIRSTとして、6月5日に新曲『カシオペアの夜に』がリリースされますが、今回はデビュー曲『応援歌』とは打って変わって、しっとりと聞かせるバラードですね。

〈YOUSUKE〉
今回は、プラネタリウムで上映される物語のテーマ曲を書いて欲しいというオファーだったので、まずは物語の台本を読みました。その中で印象に残ったのが、“繋がり”。自分が今見ている星と、何千年前に生きていた人が見ていた星は、それほど差がないですよね。ずっと昔から、僕らが同じ星空を見上げているとしたらとてもロマンティックだなと思ったんです。星空が繋がっているように、僕たちの心も繋がっている、そんな思いを大切にしながら曲を作りました。

〈GACKY〉
初めて聞かせてもらったときはメロディーしかできていないものでしたが、それでもすごく力があるなと感じました。しかもそれに歌詞がのると、自然と一人でポツンと夜空を見上げているような景色が頭に浮かぶんです。

〈ATSUSHI〉
僕にとっては、再加入してから初めての曲ということで、3人がレコーディングした音源を聞かせてもらいました。最初に聞いた時から、星が瞬く夜空が思い浮かぶようで、「なんていい曲だろう」と。

〈OSA〉
星空、宇宙といった壮大なテーマの曲を4人で歌い上げるわけだから、コーラスワークが肝になってきます。ボーカルグループならではのハーモニーを生かさないともったいない。そういう意味では、LAST FIRSTにハマっている曲でもあると思います。

ーー「ぜひここを聞いて欲しい!」という聞かせどころを教えてください。

〈ATSUSHI〉
サビのメロディーをOSAくんが歌っているのですが、それが彼の声に絶妙にマッチしているんですよ。さらに、壮大なコーラスがサビを際立たせます。個人的には、2番が終わった後、GACKYさんがリズミカルに歌う部分が好きですね。それが、最後のサビに向かう助走のようでいいんですよ。自然と心が高揚していくんです。

〈GACKY〉
ありがとうございます! 僕も気に入ってます(笑)。『カシオペアの夜に』は悲しい曲ではないんだけどエモーショナル、寂しくはないんだけどグッと捕まれるものがある曲だよね。

〈OSA〉
これまで、いろんなバラードを歌ってきたけど、この曲ほど力強さを感じる曲ってそんなにないかも。甘いメロディーでありつつメッセージ性はしっかりあるから、優しく歌うだけではなく、芯の強さを感じさせたいというか。

〈YOUSUKE〉
トラックも何度も作り直したよね。最初はブラスセクションも入って、もっと豪華なアレンジだった。でも、プラネタリウムで聞くには相応しくないということで、ずっとシンプルなアレンジに変えてみたりして。こんなに曲づくりで試行錯誤したのは初めてかも。勉強になりました。

――それはぜひ、プラネタリウムを楽しみながら『カシオペアの夜に』を聞きたいですね。さて、話は変わりますが、LAST FIRSTといえば、昨年から活動を広げ、温泉施設や健康ランドなどでも積極的にライブを行っているんですよね。

〈OSA〉
そうなんです。僕たちのライブを見てくださった方から、「大衆演劇や健康センターに一回見にきたらいいよ!」と声をかけていただいたのがきっかけでした。初めて見にいった健康ランドでライブをしていたのが、まだ紅白歌合戦に出場する前の純烈さんだったんです。すでにすごい人気で、お客さんで会場がパンパン。「何だ、この世界は!」と驚きました。と同時に、僕は腹を括りました。自分が挑戦できる世界がそこにあるなら、やるしかないって。

〈GACKY〉
正直、僕は最初聞いた時、嫌だなと思ったんですよ。せっかく今までライブハウスでやってきたんだから、まだまだ頑張りたかったし、頑張れると思っていました。ところが、予想をはるかに超えた健康センターのお客さんの熱気を見て、考えはすぐに変わりました。「やろう!」って(笑)。

〈ATSUSHI〉
僕がちょうどグループを抜けている間に、健康センターでのライブを始めたので、最初は驚きましたね。でも、一度3人の健康センターでのライブを見に行ったときに、「こんな風な盛り上がり方もできるな」と自分の中ですごく納得できたんです。

〈GACKY〉
僕は今では、ただ名前が違うだけで、健康センターもライブハウスも同じだと思っています。お客さんの盛り上がり方も熱気も、全然変わらない。むしろ、僕たちとお客さんとの距離が近い分、健康センターの方が一体感を得やすいかもしれない。

〈OSA〉
考えてみたら、カバー曲を歌うことも、お客様と握手することも、歌手のディナーショーでは当たり前のようにやりますよね。僕たちが健康センターでやっているライブとスタイルは同じ。気づけば僕たちは、王道のステージに行き着いたんじゃないかなとも思います。

〈YOUSUKE〉
今年は、4人の結束力と、各々がこれまで培ってきた個性を存分に出していこうと思っています。LAST FIRSTのスローガンである「ファンの皆さんと武道館へ!」という目標を掲げつつ、健康センターや大衆演劇場、温泉施設などにも出向いて、もっともっと多くの方に僕たちの歌声を届けたいです。

LAST FIRST『カシオペアの夜に』

2020/6/5発売 <配信限定>
COKM-42638
コニカミノルタプラネタリウム“満天”in Sunshine City「星の数ほど」挿入歌

配信リンク:https://va.lnk.to/xlUP7reH

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