映画『戦場でワルツを』のオリジナル・サウンドトラックが、デジタル配信スタートした。
2008年に製作されたアリ・フォルマン監督の『戦場でワルツを』は、ゴールデン・グローブ賞を受賞した長編アニメーション映画。1982年のレバノン内戦時、イスラエル国防軍兵士だったフォルマン監督が、サブラ・シャティーラの虐殺の”失われた記憶”を取り戻すまでをドキュメンタリーで描き出した作品だ。同映画の音楽を担当したのは、ポスト・クラシカルのジャンルの代表的な作曲家のひとり、マックス・リヒター。
フォルマン監督が脚本の執筆中、“取り憑かれたように聴いていた”のがリヒターの2ndアルバム『ブルー・ノートブック』。依頼を受け即決で引き受けたリヒターは、アニメーターたちが仕事を始める前には音楽を完成させてしまうほどの熱の入れようだった。
オリジナル・サウンドトラックは、映像に負けず劣らず、挑発的でパワフルな仕上がりになっている。リヒターは、2008年ヨーロッパ・フィルム・アカデミー最優秀作曲賞を受賞。名誉ある数々の賞にノミネートされた。
なお、『戦場でワルツを』オリジナル・サウンドトラックは、ドイツ・グラモフォンより8月14日にCDでのリイッシューし、世界初となるアナログ・リリースも決定している。