群馬県高野連が独自大会の開催検討 開催の場合は7月中旬以降か

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 群馬県高野連は6日、前橋工業高で理事会などを開き、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった第102回全国高校野球選手権群馬大会に代わる県独自の大会について、開催に向けて検討していくことを決めた。会場や試合形式といった詳細は未定。開催する場合は、7月半ば以降になる見通し。

◎警戒度1の部活再開から4週間の準備期間設ける

 中西信之会長は同日、記者団に対し、県指針に基づく新型コロナの4段階の警戒度が2から1に引き下げられ、部活動再開や県内での対外試合実施が可能になることが協議を進める前提だと説明した。大会名称や特別規定などは今月中に加盟校説明会と評議員会を併せた会議を開き、加盟校に諮る予定。

独自大会開催についての協議結果を報告する県高野連の中西信之会長=前橋工高

 大会期間は部活動の再開時期が最短で6月中旬になると予想されることから、「7月中旬以降と考えている」とした。4週間程度の準備期間を設けたことについて県高野連の城田雅人理事長は「けがや熱中症への対策を含む安全な大会運営のため」と理由を述べた。

 県高野連の対応に、山本一太知事は「代替大会の実施に向けた方向性が出されたことは、大変喜ばしいことだ。ひたむきに努力してきた成果を存分に発揮できるよう、県としてもしっかりと支援したい」とコメントした。

◎「やり切りたい」「試合したい」 球児らからも開催願う声

 今夏の全国高校野球選手権群馬大会の中止を受け、県高野連が独自大会の開催を検討する方針を示した6日、県内の関係者から大会の実現を願う声が上がった。新型コロナウイルスの影響で、多くの学校が通常の全体練習を行っていない状況。それでも、3年生の球児や保護者は「やり切りたい」「証しが残る場を」と晴れの舞台を求めている。

 「1試合でもいいから、試合がしたい」。昨秋の県王者、桐生第一の広瀬智也主将は独自大会の開催を希望する。出場を決めていた3月の選抜大会に続き、5月には夏の甲子園と群馬大会の中止も決定。大きなショックを受けたが、学校が再開した今月1日、3年生が話し合い「みんなで支え合って最後までやろうと決めた」と10人程度の班に分かれて短時間の練習を始めた。

 県立高校を中心に多くの加盟校で、3月初めから部活動の自粛が続いている。県の指針に基づく警戒度が2の間は再開できず、早くても始動は6月中旬。県高野連は独自大会を安全に行うため、部活動の再開から4週間程度の準備期間が必要と示した。高崎商大附の渡辺賢監督は「体力を戻すため、大会期間は多少の先延ばしが必要。けがの防止にもなる」と理解を示した。

 独自大会を開催する場合は7月中旬以降とされているが、日程がずれ込むと受験を控えた選手への影響が心配される。ただ、進学校の選手も野球に懸ける思いは強い。前橋の湯浅直紀主将は「今まで頑張って取り組んできたので、やり切って受験に切り替えたい」と話す。分散登校で学校に来た部員は、1時間ほど個人練習に励んでいるという。

 球児を支えてきた保護者も、独自大会の開催を望む。伊勢崎商3年の橋本一樹選手の父親で、保護者会長を務める寿治さん(44)は「子どもたちに野球生活の区切りをつけさせてあげたい。これまで打ち込んできた証しが残る場を、ぜひつくってほしい」と開催の正式決定を期待した。