【6月7日付編集日記】石垣からの新発見

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 天守閣への登閣が再開された会津若松市の鶴ケ城を訪れた際、散歩中という男性に「これ、何に見えますか」と声を掛けられた

 ▼男性が指さす先には石垣。首を左右に傾けても分からなかったが、「このくぼみが目。とがったのがくちばし」というヒントに、ようやく「ひよこ」と答えが出た。近くには逆さになった三角すいのような石。「ひよこがソフトクリームを持っています」。男性がニコッと笑った

 ▼聞けば、鶴ケ城の石垣から何かを発見するのは子どもたちの得意技らしい。観光案内所近くの石垣だけでも、これまでにひよこやハート、クエスチョンマークなどが発見された。教育旅行で訪れた子どもたちの意外な発見も多いという

 ▼例年は5月の大型連休明けから教育旅行が本格化し、6月がピークという鶴ケ城。だが、今年は新型コロナウイルスの影響で全てがキャンセルとなった。少しずつにぎわいも戻ろうが、今のところ子どもたちの姿は少ない

 ▼目を閉じると、子どもたちがグループになって鶴ケ城周辺を興味津々の様子で歩き回っていた、昨年までの光景が浮かぶ。コロナ禍が収束し、子どもたちの純粋な心がまた、石垣からの新発見を生み出すことを願うばかりだ。