中央商店街「大原本店旧店舗」 改修終え一般公開

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改修工事が終わり一般公開が始まった大原本店旧店舗

 富岡町は町内の中央商店街にある、れんが造りの建物「大原本店旧店舗」の改修工事を終え、一般公開を始めた。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で被災し解体予定だったが、町が二〇一八(平成三十)年に町文化財に指定し保存を決定。修繕を経て、町の歴史と近代建築の技巧を伝える建物として復活した。

 建物は、呉服店を営んでいた大原本店が一九三五(昭和十)年に建設した。二階建てで、一階は店舗、二階は鳳凰(ほうおう)をあしらったケヤキの欄間が特徴的な和室になっている。建築材料として、町内で当時、製造が盛んだった赤れんがを使っている。

 保存に当たり、町は一階を交流スペースと事務室とし、戦前の町の様子を伝える写真などを展示するコーナーを設けた。二階は震災で雨漏りの被害を受けた床を取り換え、かつての和室を復元した。

 原発事故後、中央商店街の店舗の多くは解体され、周辺の風景は大きく変わっている。大原本店の社長を務めた大原弘道さん(83)は「中央商店街の歴史を感じてもらうとともに、町に戻ってきた人の交流の場になってほしい」と願った。

 開館時間は平日の午前九時から午後五時まで。一階には南双広域シルバー人材センターも入居している。問い合わせは町教委生涯学習課 電話0240(22)2626へ。

町の歴史を伝える写真などが展示されている1階