海なし県でも絶品の魚料理！そして意外な”シメ”メニューとは？

　毎週月～金曜日　ゆうがた５時３０分から放送している奈良テレビの「ゆうドキッ！」では「奈良にうまいもんあり！」と題して、プロの料理人に紹介してもらった美味しいお店を数珠つなぎで紹介していきます。

今回は「炉ばた　魚源」です。

鮮魚店の三代目として生まれた大将による、魚にこだわったお店、そしていい魚をリーズナブルに楽しめるということで、まさに魚のプロフェッショナルが営むお店なんです。 奈良には海がありませんが、そんな奈良でいただける美味しいお魚…どんなお料理なんでしょうか？

海なし県でも絶品！自慢の魚料理とは

近鉄大和西大寺駅の近くにある「炉ばた　魚源」は開店して３２年目になるお店で、鮮魚店の三代目として生まれた大将が営んでいるんです。

早速目に飛び込んできたのは【字はまずいが魚はうまい】と書いた看板。一体どういうことなんでしょうか…？

大将・大西さん

「あれは昔、看板を自分で書いていたら、酒屋さんが【汚い字で書いて！】って言わはったんで、それをちょっとモジってキャッチコピーにしたんです。」

リポーター

「そんなエピソードがあったんですね。もともとこちらはお魚屋さんだったと伺ったんですが…」

大将・大西さん

「そうですね。僕が三代目で、おじいさんの代はここで魚屋をしていたんですけど、親父の代は郡山で魚屋をして、ここにまた戻ってきて「魚源」という名前もそのまま使って…という感じで営業しているんです。魚屋も一緒に手伝いながらお店を始めることになったんですけれども、朝５時から魚を焼いたり、造りを並べてから、こっちのお店に来ていました。三代目なんでね、魚屋に関しては。人よりは詳しいと思います。」

そんな大将が、この日仕入れてきた白エビで、おすすめの天ぷら料理を作ってくれました。 これがとっても甘い！味が濃くって、プリップリ！新鮮で、こんなに甘い白エビを食べたのは初めて！とリポーターも大興奮。

なんでもこの白エビ、富山産の白エビで海の宝石と言われているんです。 甘みが濃いエビで、昔は奈良まで出回っていなかったといいますが、交通の便が良くなったこともあり、関西に入ってくるようになった品のひとつなんだそう。

そして気になるのが、お店の中にある大きな魚拓！実際に釣られたお魚をお店でも出してらっしゃるんでしょうか？

大将・大西さん

「そうですね。釣れた時は出すんですけれど、底物釣りといって、なかなかお客さんに出すほど釣れる魚ではないですね。幻の魚と言われているくらいの魚です。釣ったらもう、やったぞ！！という万歳三唱をしたくなるくらいの感動があります。これは男のロマン。うちの娘は【店で魚を扱って、休みの日まで魚って、もうほんま魚好きやな】って言います。」

魚好きの大将ですが…いま意外なメニューが人気！

それがこちら！大将が生み出した自慢の一品・プリン です。

はじめはアルバイトのまかないとして作っていたところ「お店でも売れますよ！」と大好評だったのだとか。その言葉の通り、お店でも一躍人気メニューになりました。 大学を出てから勤めた洋菓子店でシュークリームを作っていた大将。その時に洋菓子学校に行かせてもらって経験があるといいます。そんな絶品プリンのこだわりポイントを聞きました。

大将・大西さん

「なめらかなプリンをめざして生クリームと卵黄で作っています。牛乳が少し入っているんですけど、あとは砂糖だけです。添加物は一切なしで。」

美味しい魚とお酒を楽しんだあとの”シメ”として大人気なのだとか！

美味しい魚を知ってほしい

「うちの店でしたら、活ひらめ。活って書くんですよ。活って書いてある魚は今朝生きていたという意味があるんです。お造りで出したときにコリコリしています、っていう、活にはそういう意味があるんですね。本当の魚の美味しさを楽しんでもらおうと思ってやっているんです。」 と、日本には美味しい魚がいっぱいある、それをみんなに知ってもらいたいという思いで営業を続ける大西さん。

新型コロナウイルスの影響で一時はまったくお客さんが来ない日もあるなど、苦境に立たされていたといいます。いまは徐々にお客さんが戻ってはいるものの「半分戻ってきたか戻ってきてないかぐらい」と苦しい状況は続きます。

それでも「魚の美味しさを知ってほしい」という強い思いをもって、自慢の造りの入ったお弁当をはじめ、からあげ・天ぷら弁当などをテイクアウト販売しています。奈良で美味しいお魚を食べられるお店があるって、良いですよね。

みなさんも是非、足を運んでみてはいかがでしょうか。

※この記事は取材当時の情報です。