ハンドボール「3年生壮行試合」 男子 区切りのライバル対決

【ハンドボール男子、瓊浦―長崎日大】激しい攻防を繰り広げる選手たち=佐世保市体育文化館

 ハンドボールの「3年生のための壮行試合」は6、7日、県北地区の3会場で行われた。参加を希望した男子9、女子10校が、練習してきたプレーを披露した。
 試合は前後半ともに通常より5分短い25分ハーフ。各チームが1、2試合できるように対戦カードを組んだ。会場は窓を開けて常時換気。チームベンチの間隔を空けて並べるなどの感染予防対策をした。
 最終日の7日は、各種県大会で熱いライバル対決を展開してきた男子の瓊浦と長崎日大が対戦した。瓊浦は秋の県新人大会3連覇中。前半は長崎日大も粘って5-8で折り返したが、後半に瓊浦が地力を発揮して20-14と引き離した。両チームの選手は試合後、互いの健闘をたたえて一緒に記念写真に納まった。
 長崎日大は今回が代替わり前の最後の試合となった。主将を務めてきたフローター五郎丸啓太は「チーム全体で思い切りゲームができた。つらいシーズンだったけれど、最後に瓊浦と試合ができてよかった」とさわやかな汗をぬぐった。

◎昨夏全国3位の瓊浦 諦めず高み目指す
 昨夏のインターハイ3位メンバーが多く残るハンドボール男子の瓊浦。コロナ禍で対外試合は4カ月ぶり、攻防練習を始めたのも約1週間前だったが、3年生13人を軸にチーム力の高さを発揮した。主将のフローター中井博海は「ミスは出たけれど、全員で試合を楽しむ目標は果たせた」と長崎日大との一戦を振り返った。
 昨年超えの「日本一」を掲げた今季。チームは着実に成長していたが、春も夏も全国大会がなくなった。3月以降は休校などで満足に練習もできなかった。それでも、選手たちは前を向いて自主トレを継続。5月下旬からようやく本格的に再始動して、徐々に組織力を戻してきた。
 今後も秋の国体をはじめ、全国で躍動できる日のためにこのメンバーで活動する。副主将のサイド前川大樹は「みんなで積み重ねてきたものを信じている。もっと成長できるはず」、末岡政広監督も「このチームはまだここから」と期待を込めた。

© 株式会社長崎新聞社