フィリーズの剛腕・ドミンゲスがトミー・ジョン手術へ

フィリーズの救援右腕セランソニー・ドミンゲスがトミー・ジョン手術を受ける予定であることが明らかになった。ドミンゲスはすでに手術を受けるためにドミニカ共和国からアメリカへ入国しており、隔離期間が終了したあと、今月中に手術を受ける予定となっている。

ドミンゲスの長期離脱はフィリーズにとって痛手となるが、予想されていなかったものではない。ドミンゲスは昨年右肘を痛め、いずれ手術が必要になると考えられていた。当初は手術を受けない治療法を選択し、今年のオープン戦で登板できるところまで回復していたが、新型コロナウイルスの感染拡大によってスプリング・トレーニングが中断される前に右肘の状態が悪化。結局、手術を受ける決断をするに至った。

ドミンゲスは手術を受けるために数週間前からアメリカへの入国を試みていたものの、数週間にわたって入国できない状況が続いていたという。トミー・ジョン手術からの戦列復帰には通常12~18ヶ月を要するため、今月中に手術を受けたとしても、戦列復帰は早くても来季中盤以降、最悪の場合は2022年まで復帰できない可能性もある。

新型コロナウイルスの感染拡大によってスプリング・トレーニングが中断されていなければ、ドミンゲスは3月中に手術を受けることができたかもしれない。フィリーズのチームドクターによる最初の診断は「トミー・ジョン手術が必要かもしれない」というものだったが、ドミンゲスと球団はセカンド・オピニオンを求めることで一致。ところが、セカンド・オピニオンを得る前にドミンゲスが帰国してしまったため、手術は6月まで延期されることになった(ドミンゲスの帰国には球団も同意していた)。

ドミンゲスは平均98マイルの速球と威力抜群のスライダーを武器に、デビューイヤーの2018年は53試合に登板して2勝5敗、16セーブ、14ホールド、防御率2.95、奪三振率11.48という好成績をマーク。しかし、昨季は故障の影響もあり、27試合で3勝0敗、9ホールド、防御率4.01、奪三振率10.58と成績を落としていた。

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