「給付金でスキャナーを」 長崎大教授が学生に購入“指示”

 長崎大教育学部の女性教授が5月、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済支援策として給付される特別定額給付金10万円で、オンライン授業で使うパソコン周辺機器を購入するよう学生に促していたことが8日、分かった。
 同大によると、教授は書写の授業を担当し、約110人が受講。新型コロナ問題を受け、オンライン授業に切り替えている。課題は、学生が写真撮影するなどした画像データをオンライン上で提出させていたが、一部、不鮮明な画像などがあったため、学内のオンライン専用掲示板に「特別定額給付金(10万円)が入手できたら、スキャナー付きプリンターを整備しましょう」と書き込んだ。課題をスキャナーで読み取り、提出を求める趣旨だったという。
 教授は同大に対し、給付金の使用目的を強制する意図はなかったと説明し、今月4日のオンライン授業で学生に謝罪した。同大は「コロナの影響で学生が修学や生活に困難を抱える中、給付金の使い道を指導するような誤解を招く内容で配慮に欠けていた。大変申し訳ない」としている。同大はスキャナーがない学生向けに教室開放も検討するという。


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