【新型コロナ】受注減の障害者事業所 輸入マスクの検品に活路

 川崎市高津区の就労継続支援B型事業所「ACE16川崎高津」が中国製不織布マスクの検品、リパック作業を請け負っている。新型コロナウイルスの感染拡大で手掛ける手芸品の材料を調達するのが難しくなっていたところ、福岡県の企業などから作業を依頼されたという。同事業所は「仕事の受注に困っている同様の作業所のヒントになれば」と話している。

 同事業所には、20~60代の障害者ら男女約20人が就労。普段は布マスクなどを製造している。だが耳に掛けるひもなど材料を入手するのが困難になり、作業の維持が課題になっていたという。

 そんな中、輸入したマスクの検品先を探していた、医療資材を輸入する企業「サンワールド」(福岡県久留米市)が同事業所に声を掛けた。汚れの付着など、不良品が1割程度は含まれているといい、同事業所の利用者は不良品かどうかを見極め、滅菌処理を施した上で、販売用の袋に詰め直す作業に従事している。

 同事業所の高井幸夫さんは「安全な商品を届けたいという企業のニーズに応えられている」と話している。

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