ウェブで国に初要望 西九州道早期完成など 県内の沿線自治体首長

ウェブ会議システムを使って国交省に要望する県北、県央の首長ら=佐世保市役所

 西九州自動車道と地域高規格道路「東彼杵道路」の早期完成や事業化に向け、県北、県央の沿線自治体首長らが9日、国土交通省にウェブ会議システムを使って初めて要望した。新型コロナウイルスの影響で例年の上京要望ができず、モニター画面越しに建設の必要性を訴えた。
 要望は夏の概算要求を控え、必要予算の確保などが目的。本年度、西九州道は当初予算が前年度比20億円増の80億円となり、東彼杵道路も概略ルートを検討する段階にステップアップした。要望は事業の加速化に向け佐世保市が中心となり沿線自治体に働き掛けた。
 同市のほか松浦、平戸、大村3市と北松佐々、東彼東彼杵、川棚3町の首長、県幹部、金子原二郎参院議員が参加。国交省は池田豊人道路局長が対応した。
 朝長則男佐世保市長らは、新型コロナで冷え込んだ地域経済の活性化には積極的な公共投資が必要不可欠と強調。金子議員も予算増に礼を述べながら「1日も早く完成を」と求めた。池田局長は「こういう(コロナの)厳しい時代だからこそしっかりと予算を確保したい」と応じた。
 初のウェブ要望に朝長市長は「地域の事情をスムーズに伝えることができ大変よかった。ただ顔と顔を合わせる要望活動も重要。緊急時はウェブも併用し、しっかりと要望していきたい」と感想を話した。

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