NASCAR:フォードのハービック、思い出のアトランタで優勝。デイル・アーンハートに敬意

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 2020年のNASCARカップシリーズは6月7日、ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイでシーズン10戦目となる“フォールズ・オブ・オナー・クイックトリップ500”が行われ、ケビン・ハービック(フォード・マスタング)が優勝を飾った。

 新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響を受けて約2カ月間シリーズ開催が途絶えていたNASCARは、5月半ばから活動を再開。このアトランタでシリーズ再開6戦目を迎えた。

 戦いの舞台は1周1.54マイル(約2.48キロメートル)オーバルのアトランタ・モーター・スピードウェイ。決勝レースは500マイル(約806キロメートル)、3ステージ合計325周で争われた。

NASCAR“フォールズ・オブ・オナー クイックトリップ500”

 アメリカでは、ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警官による暴行で死亡した事件を受け、人種差別反対運動が活発化している。アメリカ各地を転戦するNASCARも人種差別反対の意思を改めて示し、決勝レース前に全車がホームストレートに停車、チームスタッフやコースオフィシャルも整列するなか、NASCARのスティーブ・フェルプス社長がコメントするとともに、亡くなったフロイドさんへ向け30秒間の黙祷が行われた。

 レースはライアン・ブレイニー(フォード・マスタング)を先頭にスタート。105周目までのステージ1は、94周目にジョン・ハンター・ネメチェク(フォード・マスタング)がターン4でバランスを崩してスピンしたことでイエローコーションが出される。

 イエローコーションが解除され、ステージ1は残り6周のタイミングで再開されると、この時点でラップリーダーだったマーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)がそのままトップチェッカーを受け、2020年シーズン初のステージ勝利を飾った。

 210周目までのステージ2では、202周目のターン4でマイケル・マクドウェル(フォード・マスタング)がチームメイトのネメチェックと接触してスピン。マクドウェルはピットロードを通ってコースに復帰するも、このアクシデントでふたたびイエローコーションが導入された。

 ステージ2は207周目に再開され、この時点でもラップリーダーだったトゥルーエクスJr.がステージ1を再現するかのようにトップチェッカーを受け、自身通算40回目のステージ優勝を記録した。

 最終ステージ3は218周目にカイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)を先頭に再開されたが、219周目にハービックがラップリーダーにおどり出る。

 ハービックはその後、ピットストップのタイミングを除いて、そのポジションを譲らない盤石な走りを披露。終盤にはカイル・ブッシュが追い上げを見せたが、ハービックが3.527秒差で逃げ切り、2020年シーズン2勝目、キャリア通算51勝目を飾った。

 ハービックにとって、このアトランタは2001年にカップシリーズデビュー3戦目で初優勝を遂げた思い出の地。そのカップシリーズデビューは同年開幕戦デイトナ500で起きたクラッシュにより亡くなった7度のシリーズ王者デイル・アーンハートの後任という形だった。

 思い出の地で優勝を飾ったハービックは、フィニッシュ後のビクトリーラップ中でアンハートへ敬意を示すために、彼がキャリアでもっとも長く愛用したカーナンバーを示す3本指を掲げながら走行をした。

 ハービックに続く2位はカイル・ブッシュが獲得。3位にはステージ1~2を制したトゥルーエクスJr.が続いた。

“フォールズ・オブ・オナー・クイックトリップ500”を制したケビン・ハービック(フォード・マスタング)
“フォールズ・オブ・オナー・クイックトリップ500”を制したケビン・ハービック(フォード・マスタング)

 カップ戦前日の6日には同じくアトランタで下位シリーズのNASCARエクスフニティシリーズも開催され、こちらはAJ.アルメンディンガー(シボレー・カマロ)が優勝を飾っている。

 2020年のNASCARカップシリーズ、次戦は6月10日にバージニア州マーティンズビルのマーティンズビル・スピードウェイで行われる。