WRC:元ヒュンダイのパッドン、2020年スポット参戦中止も“オールブラックス”の車両イメージ公開

 ラリードライバーのヘイデン・パッドンが自身のTwitterで2020年のWRC世界ラリー選手権にスポット参戦する計画があったと公表。その際に乗り込むはずだったヒュンダイi20クーペWRCのマシンカラーイメージを公開している。

 パッドンはニュージーランド出身のラリードライバー。2014~18年にかけてヒュンダイからWRCトップカテゴリーに参戦すると、2016年の第4戦アルゼンチンでは当時フォルクスワーゲンに所属していたセバスチャン・オジエを抑えて自身初のWRC総合優勝を飾った。

2016年のラリー・アルゼンチンで自身初のWRC総合優勝を飾ったヘイデン・パッドン

 セバスチャン・ローブのヒュンダイ加入の影響で、パッドンは2018年限りでヒュンダイでのシートを喪失。以降は母国ニュージーランドで国内ラリーに参戦しながらWRC復帰の道を模索しており、2019年はMスポーツ・フォードからスポット参戦のチャンスを得たがクラッシュや森林火災による大会中止により実現しなかった。

 そんなパッドンは4日、自身のTwitterに「(新型コロナウイルスにより)世界の状況が一変してしまう前、僕にはヒュンダイ・ニュージーランドとともにWRCへ復帰する計画があった」と投稿。あわせてドライブする予定だったマシンのカラーイメージを公開した。

 投稿によれば、パッドンは“セカンドチーム”として、100%ニュージーランドカラーをまとったi20クーペWRCをドライブし、地元で行われるラリー・ニュージーランドを含む4戦に出場する予定だったという。

 しかし、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響で状況が一変したことに加え、ラリー・ニュージーランドの開催中止も決まったことなどにより、2020年内の復帰プランは白紙になってしまったとファンに報告した。

 あわせて投稿されたマシンカラーリングは、ニュージーランドのナショナルカラーである黒をベースに、緑で縁取りされた“オールブラックス”カラーと呼べるもの。ヒュンダイのワークスチームが走らせるブルーベースの車両とはまったく違う印象の仕上がりだ。

 パッドンは「将来、ヒュンダイ・ニュージーランドとなにができるか楽しみだ」とも投稿しており、2020年後半、そして2021年に向けた計画を示唆。王者オジエを抑えてWRCで優勝した経験を持つパッドンの復帰は、ラリーファンとしても楽しみにしたいところだろう。

ヘイデン・パッドンがドライブする予定だったヒュンダイi20クーペWRC。グリーンの縁取りも特徴的
ヘイデン・パッドンがドライブする予定だったヒュンダイi20クーペWRCはニュージーランドのナショナルカラーであるブラックをベースとしたものになる予定だった
ヘイデン・パッドンがドライブする予定だったヒュンダイi20クーペWRCのカラーイメージ。ワークスカラーとは違う印象の仕上がりに

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