地元に明るい話題 届けたかった… 岡山県選手ら国体年内断念で落胆

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昨年の茨城国体の総合開会式で入場行進する岡山県選手団=笠松運動公園競技場

 鹿児島県の三反園訓知事は11日の県議会本会議で、10月3~13日に県内で開催予定だった第75回国民体育大会について、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で年内開催を断念する考えを初めて示した。

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 今秋に予定されていた鹿児島国体の年内開催断念を受け、岡山県内の競技関係者からは落胆や今後の普及強化への影響を懸念する声が上がった。

 「待ちに待った舞台だったが…」。国体で3年ぶりに採用されるはずだった銃剣道の三木太一・県連盟理事はショックを隠さない。来年の三重国体では再び実施競技から外れる見込みで、「選手はやり切れない。マイナーな競技なので、普及の面でもマイナスになる」と残念がった。

 国体に懸ける思いは、お家芸競技も同じだ。近年、岡山勢トップの競技得点を稼ぐソフトボールは、2年ぶりの競技別天皇杯に照準を合わせていた。「こういう時だからこそ地元に明るい話題を届けたかった」と岡山県協会の金田恵征強化委員長(高梁高教)。少年勢にとっては春の全国選抜、夏の全国高校総体に続いて実力を示す機会を奪われ、「3年生をはじめ、今年しかチャンスがない選手もいただろう。あまりにかわいそうだ」とおもんぱかった。

 馬場馬術の2016年リオデジャネイロ五輪代表で7度の国体優勝を誇る原田喜市(蒜山ホースパーク)は、2年前から鹿児島のコーチを務めている。「地元国体に対する熱意は相当なものがあった。一緒に準備してきたので喪失感は大きい」。悲願の天皇杯獲得(男女総合優勝)を果たし、自身も栄冠をつかんだ05年岡山国体の歓喜を知るだけに、開催地の無念を代弁した。

 岡山は、国内最大の総合大会を競技力の指針と位置付け、地元国体後も天皇杯順位(男女総合成績)で10位台前半の好成績を残し続けてきた。岡山県スポーツ協会の松井守専務理事は「オール岡山で戦う場がなくなることのダメージは小さくない」と危機感を募らせ、「各競技団体の体制整備など今できることに取り組み、コロナ後につなげたい」と決意を示した。