平和学習 54%が「前年並み」 時間削減は38% コロナ影響で講師呼べず 県内242校回答

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平和学習時間が減る理由

[戦後75年]

 新型コロナウイルスによる長期休校を余儀なくされた県内の小中学校と特別支援学校のうち54.3%が、慰霊の日を前にした平和学習の時間を前年度と同様に確保することが沖縄タイムスの調べで11日、分かった。一方で、学習時間を削減する学校は38.9%だった。高齢の沖縄戦体験者を学校に招いての講話が難しいことや必修の授業時間の確保などの課題が浮き彫りとなった。(社会部・銘苅一哲)=22.23面に関連

 県内の市町村立、国立、県立の小中学校と特別支援学校全429校を対象に2~9日にかけてウェブ上で、平和学習への新型コロナウイルスの影響についてアンケートを依頼し242校から回答があった。回答率は56%。

 本年度の平和学習の時間数の変化についての質問では「前年度並み」が54.3%で最多。一方で「減らすことを決めた」が19.7%、「減らす見込み」19.2%と続いた。「検討中・その他」は6.8%だった。

 学習時間が減る、減る見込みの理由(複数回答)は「外部講師を学校に呼べないため」が79.8%で最も多い。「必修の授業数の確保のため」の45.5%が続き、新型コロナがはっきり影を落とした形だ。

 石垣市立川原小学校は「外部講師の講話を予定していたがコロナ感染予防のため来年予定していた調べ学習を実施する」と回答。那覇市立大名小学校は戦争体験者の講演を撮影して校内で視聴するとし「コロナ感染防止の観点から今後も講師は招けないことも考えられる」と動画の活用を検討している。

 本部町の本部小学校は「朝や帰りの会などで時間を短くして平和学習を実施し、図書館で写真やパネルを展示する」と時間確保や学習法の工夫を挙げた。

 このほか「校外学習ができない」4%、「全体集会が開けない」5%など、いずれも「3密」を避けるための対応で新型コロナが平和学習にも影響を与えていることが分かった。

2020年度の平和学習の時間数