メガバスの最新ルアーは変幻自在のマイクロプラグ。その名も「カラシ」!?

水面直下を激しくドッグウォーク! かと思いきやI字形としても活躍! そんなメガバスならではのプラグ「カラシ」がすごいんです! シンプルな見た目に秘められた秘密に迫ってみます!

水面を支配する2WAYプラグ!

KARASHI(カラシ)[メガバス]

【スペック】
●全長:59mm ●重さ:3/16oz ●タイプ:スローシンキング ●カラー:11色

リップのない、ペンシルベイトのような形の一風変わったプラグがメガバスのカラシです。

その最大の特徴は、水面直下を左右に泳ぎ回るドッグウォークアクションと、強力な喰わせアクションであるI字引きができるという点です。

論より証拠。
動画を御覧ください!

細身でリップの無いその外観はペンシルベイトの様です。

名前の通りの唐辛子のようなシルエットは、ベイトフィッシュライクなフォルムでもありますよね。

59mmのサイズ感はこんな感じです。
細身なので、かなりコンパクトな印象を受けます。

ティンセルフック

テールにはティンセルフックを標準装備しています。

I字引き時にの余計な挙動を制限し、アピール力の向上を狙っているようです。
また、ドッグウォークの移動距離を抑える効果もありそうです。

カップ

リップが無い代わりに、ラインアイの下には小さなカップが設けられています。

適度な抵抗となることで、ドッグウォークアクション時の初動に関与してくれるようですね。

ウェイト

ウェイトはボディ前後に一つずつ入っているのがカラーによっては確認できます。

水中姿勢をなるだけ水平に近づけ、ドッグウォークアクションのキレやI字引きの際の安定感を求めているのがこの配置からわかります。

ウェイトはカタログスペックで3/16oz

実測値では5gでした。

スローフローティングという設定も相まってサイズ感の割には重量があり、また空気抵抗となるリップもないことからかなりのキャスタビリティが予想されますね!

カラーラインナップ

ラインナップは全部で11色。

現在手元にあるのは

GLX フローズンピンク

パールのホワイトとピンクを中心に塗装された半透けカラー。GLXはグリッターたっぷりのものが多いですが、これは控えめ。ぬめり感の表現が秀逸です。

シラウオKS

クリアーベースに背中とお腹にシルバーラメ、側面にはクリアグリーンでラインが吹かれた色です。その名前の通り、シラウオのような透明感が魅力的。

和銀オイカワKS

ギラギラ感が抑えられたフラッシング系のオイカワカラー。側面はGG系と同様に光を透過するので、ドッグウォーク時の水への溶け込み具合が良さそうです!

ハゼドン…コアユ… カラシに至るまでのルアー達

ドッグウォークとI字引き。

メガバスでも、これらをそれぞれ単独で出せるルアーは過去にリリースしていました。

前者に関して言えば、ペンシルベイトのドッグXシリーズがその筆頭ではありますが、中でも関連性が強そうなのがスライドシンカーコアユです。

コアユ スライドシンカー

これはバスプラグとしては今でも珍しい、シンキングペンシル。といっても、シーバスで使われるようなタダ巻きで使うシンペンでは無く、飽くまでもペンシルベイトとして使うシンキングプラグなんです。

水面~水面直下で繰り出される、激しい水中ドッグウォーク…。
その絶妙な水絡みによるアピールはもちろん、要所ではフォールで食わせのきっかけを作れるスグレモノでした。

一方のI字系ルアーですが、実はメインコンセプトとして掲げられたものはリリースされていません。

I字系風の使い方もできるマーゲイステップキャット、広義ではI字形のシンキングプロップベイトのエクスプローズシリーズ辺りがハードルアーでぱっと思い浮かぶところです。

ライブX マーゲイ ステップキャット
エクスプローズ

ソフトベイトでは、ハゼドンタイニーエクスレイヤーを使っていたと、月刊バサーの伊東由樹社長の連載記事で書かれていました。

ハゼドン
タイニーエクスレイヤー

そんなわけで、あまりメガバスと馴染みのないI字系ですが、2019年の琵琶湖でのI字系ブームを受けてか、2020年にいよいよその姿を表しました。

新製品スクープでも話題となった、プラズマと呼ばれていたプラグたちです。

そうです。
その見た目からも分かる通り、カラシの開発途中モデルです。

このときはまだドッグウォークするモデルとI字系のモデルが別々で存在していたようです。
2020年のコンセプトアルバムにも同様の記載がありました。

当時のモデルでも、さすがメガバスと思わず唸ってしまう面白いルアーであるのと同時に、多くのファンはいよいよI字系を手掛けたか! と思ったことでしょう。その期待値は相当のものだったと思います。コレを書いている自分もそうでした。

そしていざ製品版として発表されたとき、カラシはそのハードルを軽々と超えてきたわけです。

まさか2つのプラグをひとつにするとは!

かつて伊東社長は著書の中でメガバスルアーにはエポックメイキングな何かが無ければならないと書かれていたように記憶しています。

ドッグウォークとI字を同在させ、高い操作感で使用できる。そしてそのサイズ感と言えば、タフ化するフィールド事情にマッチしたコンパクトサイズ。

エポックメイキングとはまさにこのことですよね!

カラシのパッケージ。台紙のデザインも秀逸です!!

[ アルバムはこちら ]

2020年リリースのその他のメガバスルアーたち

© 株式会社 内外出版社