金正恩、対北ビラで「不倫関係」暴露され激怒か

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北朝鮮が、金正恩体制を非難するビラを北に向けて散布した韓国の脱北者団体と、それを許容した文在寅政権への強硬姿勢を強めている。文在寅政権は、さっそくビラ散布を取り締まる姿勢を示すなど腰砕けの様相だが、北朝鮮がそれほど神経質になるビラとはどんなものなのか。

最近、脱北者団体・自由北韓運動連合が北に向けて飛ばしたビラには、北朝鮮の一般国民が決して知ることのできない金一族の「秘密」が書かれている。

ビラは、金正恩党委員長には異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏がおり、同氏は「浮気者の金正日」が既婚者であるソン・ヘリム氏と不倫関係となって生まれたと説明。金正恩氏の母で日本生まれの高ヨンヒと金正日氏も正式な夫婦ではなく「不倫関係」だったとしている。

金正恩氏は、父親の異性関係のだらしなさを嫌悪していたフシがある。それなのに、自身までが「不倫の子」だと指摘されたら、穏やかでいられないかもしれない。

北朝鮮の金正恩党委員長は、2017年12月23日の朝鮮労働党第5回細胞委員長大会で演説し、「非社会主義的現象の根絶」を訴えた。非社会主義現象とは、文字通り北朝鮮が標榜する社会主義の気風を乱すあらゆる行為を指す。

北朝鮮当局はそれ以来、非社会主義的行為の取り締まり――要するに風紀取り締まりに力を入れているのだが、そこには男女の「不倫行為」も含まれる。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が昨年9月に平安北道(ピョンアンブクト)の情報筋の話として伝えたところでは、現地では「あらゆる反社会主義、非社会主義的な行為を徹底して叩き潰そう」という当局主催の講演会が開かれ、次のような話が出たという。

「社会主義秩序をびん乱させているニセ夫婦どもの不倫行為を強力犯罪として集中取り締まりを行い、処罰する」

つまり、金正恩氏は自らの主導で「不倫根絶」をうたっているわけだ。

ビラはさらに、金正男氏が2017年2月、弟である金正恩氏が放った暗殺団により、マレーシアのクアラルンプール国際空港で殺害されたことを暴露。その動機は、日本出身の母を持つ金正恩氏に対し、長男である金正男氏こそが本物の「白頭の血統」だったことにあるとしながら、「稀代の殺人鬼」である金正恩氏を「全民族の名にかけて必ずや処断する」と宣言している。

出生の秘密を暴かれた上、「処断する」とまで言われたことで、金正恩氏の怒りが沸点に達したということだろうか。