高校入試の出題範囲「縮小するか7月方針」 長崎県教委

 新型コロナウイルスの感染拡大による今春の休校を受けて、長崎県教委の池松誠二教育長は12日、来年4月入学の公立高入試について「出題範囲を縮小するかどうかも含めて検討し、7月中には方針を示したい」と明らかにした。
 県内中学校は3~5月の間、2度にわたり計約3週間から1カ月の期間、休校した。各市町教委は、夏休みを短縮するなどして、学習時間を確保する方針を示している。
 県教委は、学習の進み具合や今後の学習計画などについて、今月中にも各市町教委や各中学の校長会などから意見を聞く方針。その結果を踏まえ、出題範囲を縮小するかどうかを判断するという。
 池松教育長は取材に対し「各学校の授業の進め方に影響するので、1学期が終わる前には方針を示す必要がある」と話した。一方で「現状では縮小せずに大丈夫とは感じているが、第2波の発生など先の予測をどこまで盛り込むか。現場の意見をしっかり聞いて判断したい」と慎重な姿勢を示した。
 今度の高校入試はこれまでの学校推薦制度を廃止し前期・後期制を導入。前期は来年2月3日、後期は3月9、10日に実施する。

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